ザポリッジャ原発でIAEA調査団と同行した露「ロスアトム代表者」はエネルギー専門家ではなかった=報道

ザポリッジャ原発でIAEA調査団と同行した露「ロスアトム代表者」はエネルギー専門家ではなかった=報道

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9月1日にウクライナ南部でロシアが占拠するザポリッジャ原子力発電所を調査したIAEA調査団に露「ロスアトム代表者」だとして同行していた人物は、実際には、エネルギー専門家ではなく、以前にスフミ(ロシアが占領するジョージア領)の実験霊長類学・治療研究所所長を務めていた、政治専門家のレナト・カルチャー氏であることがわかった。

2日、ロシアの独立系ニュースサイト「メディアゾナ」が報じた

記事には、「あらゆる点を考慮すると、レナト・カルチャー氏は、『原子力専門家』としての知名度を築いたのは最近のことだとわかる。2014年には、記者たちは彼を『北コーカサス・アブハジア専門家』と呼んでいた。例えば、彼は、『雨』局(編集注:ロシアのテレビ局)では、地域の政治情勢について発言していたのだ」と書かれている。

メディアゾナは、カルチャー氏を(被占領下ジョージア領の)「アブハジア国立大学」の生物・地理学部の学位を取得した人物だと説明している。25歳でいわゆる「アブハジア国会」の「議員」となり、同時にスフミで実験霊長類学・治療研究所の所長を務めていたという。さらに、1994〜1995年、カルチャー氏は、研究所の資産の横領(研究アーカイブの売却)にて断罪されていたのだという。2004年、その時点でロシア・ムルマンスク州の代表を務めていたカルチャー氏は、同氏の運転する自動車で16歳の少年の死亡する交通事故を起こし、刑事捜査対象になっていた(容疑は確定せず)。

2014年、カルチャー氏は、非承認「国家」「アブハジア」の「大統領選挙」にてロシア中央選管を代表する監視員を務めた。なお、その際に、いわゆる「共和国中央選管」の建物近くで複数の候補者の支持者たちによる揉み合いにて、カルチャー氏が暴力をふるったと伝えられている。

2021年1月には、カルチャー氏は、「アブハジア大統領」顧問職を解任されている。

2022年9月1日、IAEA調査団がザポリッジャ州のロシアの占拠するザポリッジャ原子力発電所を訪問。その際、ロシアの「ロスアトム社代表者」として、カルチャー氏が同調査団に同行していた。


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