「クリミアの全ての人に自由を取り戻す」=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージの際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「今日は、クリミアにて、ナリマン・ジェリャル・クリミア・タタール民族代議機関『メジュリス』第一副代表がクリミアにて占領者に拘束されてから1年経過の日だ。彼は、何の罪も犯していない。唯一、彼が占領者を苛立たせたのは、彼が自分の人たちと自分の国、ウクライナを防衛していたことだ」と発言した。
また同氏は、昨年8月にジェリャル氏がクリミアからキーウを訪れてクリミア・プラットフォーム首脳会談に出席し、出席者たちに対して、クリミアで実際には何が起きているのかを語ったことを喚起した。同氏は、ジェリャル氏がその際、クリミアの自由と文化を守ろうとしている人たち皆が弾圧されていることや占領下のクリミアの生活の堕落について語ったと述べた。そしてゼレンシキー氏は、ウクライナ領クリミアにおけるロシアのプレゼンスによりクリミアが欧州で最も危険で、最も不自由な場所になってしまっているとしつつ、ジェリャル氏はその状況を変えたがっていた、クリミアに当たり前の生活、「ウクライナ」を取り戻したがっていたのだと指摘した。
その上でゼレンシキー氏は、「私は、ウクライナの国旗と自由な生活が再びクリミアに戻ることを信じている。私たちは、私たちの全ての大地、全ての人を解放する」と強調した。
さらに同氏は、「ウクライナ軍、私たちの情報機関職員、特殊部隊職員は、正にそのために必要な行動をすでに行っている。その行動はもう聞くことができる。占領者がすでにクリミアから逃げ出し始めているのは、皆が目にしている。それは彼ら全員にとって、正しい選択だ。私たちは、クリミアに自由を取り戻す。クリミアにいる私たちの人々皆に、クリミア・タタール人に自由を取り戻し、クリミアを欧州における最善で、最も快適な場所の一つに必ずしてみせる。クリミアは、それに値する」と発言した。
なお、1日、ウクライナ国防省は、ロシアに2014年から占領されている南部クリミアの住民に対して、ロシア軍の機材の位置をオンラインで報告するよう呼びかけていた。
また、タシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は8月31日、クリミアにて爆発が恒常的に発生していることに関連し、クリミア在住のウクライナ国民に対して、基本的安全方策をとるよう、軍事施設からはできるだけ早く離れ、必要な物をまとめ、シェルターへのアクセスを確認しておくよう呼びかけていた。
写真:大統領府