米国は侵略が止まり、ウクライナが主権を回復するまで対露圧力を止めない=ブリンケン米国務長官
キーウ(キエフ)を訪問したブリンケン国務長官がゼレンシキー宇大統領との会談時に発言した。
ブリンケン氏は、「ロシアが侵略を始めてから6か月以上だ。現在、あなた方の反攻が進んでおり、それは効果的である。そして、それは概ねウクライナ人の信じがたい勇敢さと強靭さのおかげである。私たちは、それを毎日戦場で見ている。私たちは、あなた方の努力を支えられることを極めて嬉しく思っているし、私たちはそれを続ける」と発言した。
また同氏は、ウクライナに対して、追加で6億7500万ドルを装備、火砲砲弾などのために拠出すると伝えた。同氏は、それは米国からの20回目の支援パッケージになるとし、支援総額はすでに135億米ドルに達したと発言した。同氏はまた、国務省は米議会に対して、さらにさらなる長期サポートのために、10億ドルの外国軍事支援を提供する意向を伝え、またクレーバ宇外相と長期サポートについて協議をしたと報告した。
同氏は、「ロシアはこの侵略で極めて高い代償を払っている。私は、その点を強調することが重要だと思っている。なぜなら、私たちは、どのような代償をロシアが払っているかを見ており、それは極めて高く、しかもそれは増えていく一方だからだ」と発言した。
さらに同氏は、ロシアのGDPは今年9〜15%減少し、1000以上の外国企業がロシアを去っており、最も才能のあるロシア国民が国外へ脱出し、輸出総額も減っていると伝えた。同氏はまた、ロシアは武器を交換することもできないし、自国民のための生産を行うこともできておらず、輸出も保障できず、市場は縮小しており、ソブリン債市場で資金も調達できていないと指摘した。
加えて同氏は、「ロシアは北朝鮮やイランに軍事支援を要請している。なぜなら、私たちが体系的に彼らの輸出へのアクセスを封じているからだ。そして、私たちは、対ウクライナ侵略が止まり、ウクライナが自らの主権を回復するまで、この圧力を続けていく」と発言した。
なお、ブリンケン米国務長官は8日、事前発表なく、キーウを訪問した。
ゼレンシキー宇大統領は、会談時、ブリンケン氏とバイデン米大統領、米政権、米議会に対して、ウクライナ経済とウクライナ軍強化への財政支援につき謝意を伝えた。
同氏は、「米国が私たちという、というのは非常に重要なシグナルだ。私たちにとって、それは私たちが自らの領土、大地を取り戻すことができるということを保証するものだ」と発言した。