「併合」と称されるものも、偽「住民投票」も決して認めない=G7外相、露を非難
9月30日(日本時間10月1日)、G7外相が「主権国家としてのウクライナ領土の違法な『併合』に関する」声明を発出した。日本外務省が声明の日本語仮訳を掲載した。
声明には、「我々、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国のG7外相及びEU上級代表は、ロシアのウクライナに対する侵略戦争、並びにウクライナの主権、領土一体性及び独立に対するロシアの継続的な侵害に対して、可能な限り最も強い言葉で一致して非難する」と書かれている。
また、ドネツィク州、ルハンシク州、ヘルソン州、ザポリッジャ州のロシア連邦へ「編入」しようとするプーチン露大統領の試みにつき、G7外相は「ロシアが国際法を露骨に無視する新たな最下点」だと形容し、さらに「ウクライナの主権、国連憲章、並びにヘルシンキ最終文書及びパリ憲章の共通の合意された原則及びコミットメントに対するロシアによる容認できない更なる違反の例となるもの」だと主張した。
その上でG7外相は、「我々は、これらの『併合』と称されるものも、銃を突きつける中で行われた偽りの『住民投票』も、決して認めない」と明言した。
加えて、G7外相たちは、その他全ての国に対しても「ロシアの侵略戦争や武力により領土を取得しようとする試みを明確に非難するよう求める」とし、さらに「我々は、より広範な国際社会に対し、ロシアの残酷な拡張主義、独立国としてのウクライナの主権及び存在を否定しようとするロシアの試み、並びに国際の平和、安全及び全ての国の領土一体性と主権を保証する国際規範に対するロシアの露骨な違反を拒絶するよう」呼びかけた。
その他、声明には、ロシア個人・団体へ制裁を発動すると表明されている他、「ロシアの侵略戦争から自国を防衛するウクライナの権利及びロシアから領土を取り戻す疑問の余地のないウクライナの権利」への支持が揺るぎないことが確認されている。
また、G7外相は、ロシアの核脅迫への非難を改めて表明した。同時に、「そうしたレトリックは、必要な限りウクライナを支援する我々の気をそらすことも、思いとどまらせることもないだろう」とも指摘している。
声明には、ロシアは「直ちに侵略戦争を止め、ウクライナから全ての軍及び軍事装備を撤退させ、国際的に認められたウクライナ国境内でのウクライナの独立、主権及び領土一体性を尊重しなければならない」と書かれている。
さらにG7外相は、声明の最後にて、ドネツィク州、ルハンシク州、ヘルソン州、ザポリッジャ州、そしてクリミアが、ウクライナの不可分の一部であることを再確認した。