ゼレンシキー宇大統領、田中JICA理事長と会談 地雷除去機材製造等につき協議
ゼレンシキー大統領がフェイスブック・アカウントにて報告した。
ゼレンシキー氏は、田中理事長とJICAのウクライナにおける優先的活動方向性について協議したとし、「私たちは、日本が地雷除去機材の製造、退役兵・軍人のためのリハビリセンターネットワーク構築、エネルギー機材の製造に関与することに特別な関心を抱いている」と強調した。
また同氏は、JICAがウクライナの復興において供与している実践的支援と、経済の重要セクターへの支援プロジェクトの実現を評価していると述べた。
加えて、ウクライナ大統領府広報室も同会談につき報告を行った。
発表によれば、ゼレンシキー大統領は日本との間の活発な連携とG7議長国を担う日本政府によるウクライナ支援におけるリーダーシップを高く評価していると伝えた。ゼレンシキー氏はまた、5月の自身の広島訪問時のものをはじめ、岸田首相と実りある対話を行っていることを指摘した。
ゼレンシキー氏はその際、「私たちは、岸田氏とウクライナの再建と復興につき多く話し合った。私は、日本のG7議長国の間にウクライナの安全の保証が指示されたことを非常に嬉しく思っている(編集注:7月12日に発表されたG7の「ウクライナ支援共同宣言」の採択を指す)。安全は再建にとって極めて重要だ」と発言した。
大統領府はまた、ロシアの全面侵略開始以降、ウクライナがJICAから受け取った財政支援は11億米ドルを超えると喚起した。
大統領は加えて、会談時にゼレンシキー大統領と田中理事長が、JICAの優先的活動方向性について協議したと伝えた。さらにゼレンシキー氏は、JICAが参加し、すでに始まっているキーウ市内のボルトニッチ下水処理場改修事業のさらなる実現の重要性も強調した。
その他、両者はウクライナの戦後復興における、エネルギー機材、リチウム電池、水素、自動車といった製造分野における日本の技術的潜在力の実践的関与に注意を向けた。
ゼレンシキー氏は、2024年初頭に東京で開催されるウクライナ復興会議の準備にJICAが積極的に参加する準備を示していることにつき謝意を伝えた。
なお、田中明彦JICA理事長は17日、ウクライナ訪問を開始している。17日には、キーウ州のイルピンを訪問した他、ウクライナの国家公務員庁との間で公務員人材育成の教育覚書に署名した。
18日には、田中理事長は、ウクライナのシュミハリ首相と会談し、ウクライナの復興などにつき協議を行った。