黒海穀物合意は過去1か月実質的に機能していなかった=ウクライナ農業相
ソリシキー農業政策食料相がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。
ソリシキー氏は、「過去1か月、私たちは、法的には合意は効力を持っているが、実質的には機能していない、という状況を生きていた。なぜなら船舶の数は過去最も少なくなっていたし、私たちはほぼ何らかの別のルートで輸出していたからだ。新しい船舶は入ってきていなかった。ビジネス界は、(同合意の)延長のチャンスに疑問があることを理解していた。それは何らかの新しいことではない。私たちがこのことに準備ができたかどうかで言えば、準備はできていた。それによって私たちがより困難になるかと言えば、それも事実だ。私たちがその回廊を再開させたいかと言うと、それは当然のことである」と発言した。
同時に同氏は、ロシアが始めた戦争が続く内は、安全の問題は常に喫緊だとし、ロシアの行動は予想することができないとしつつも、しかし、「それは私たちにとって、止まったり待ったりすることの根拠にはならない」とも発言した。
同氏は、昨年4月からウクライナは自らのドナウ川の河川港とルーマニア領を通る水路を積極的に利用してきたことを喚起した。また同氏は、クロアチアが自国の港を利用する提案をしてくれているとして謝意を伝えつつ、他方で、そのルートは「部分的には使える」が、万能薬はないとも指摘した。
そして同氏は、「どの港も問題を全て解決するわけではない。例として、ザカルパッチャ州とハンガリーを通るルートは、コンテナのためのものだ。それは新しいものではなく、それを試した企業はある。(出荷)量は、数十万だ。しかし、私たちは数百万必要なのだ」と説明した。
同時に同氏は、スロベニア、イタリア、リトアニア、ラトビア、ドイツ、オランダの港を使うことも可能だと指摘した。
EU加盟国5か国がウクライナの農産物の輸入禁止の継続を求めていることについては、ソリシキー大臣は、その問題は欧州委員会と協議し、共同で決めることだとしつつ、ウクライナは多くのことを求めているわけではなく、自由貿易の通常のルールを主張しているだけだと伝えた。
同氏は、「私たちは、正気の頭で努力しているが、自国農家と利益を守るという固い意志とともに対話を行っている。私は、この状況から尊厳を持って脱出できるチャンスを全ての参加者に与えるような協議をすべき時にあると思っている」と発言した。