「プーチンとゼレンシキーが同じテーブルに着くことはない」=クレーバ宇外相
クレーバ外相がイタリアのコリエーレ・デラ・セラ紙へのインタビュー時に発言した。
クレーバ氏は、ウクライナは占領軍がウクライナ領を撤退してからのみロシアと協議を行い得るが、それはプーチン氏とではないと発言した。
その際、クレーバ氏は、「プーチンはパートナーではない。彼は非常に深刻な犯罪をあまりに多く犯した。間接的闘いを行うその他の外交的手段は存在する。しかし、私たちがプーチンとゼレンシキーが同じ席に着くのを見ることが決してできないことが、私たちにははっきりしている」と発言した。
記者から、プーチン露大統領によるトランプ前米大統領の米大統領選挙での再戦に向けた期待について質問されると、クレーバ氏は、「プーチンは2014年からずっとどこかしらの選挙に期待している。しかし(選挙の)結果が彼の役に立ったことは一度もなかった。私は、私たちの軍事能力が伸びており、ロシアの能力は萎んでいるというシンプルな事実により、今でも時間は私たちの味方だと思っている。私たちは、戦争がいずれ私たちの有利な形で終了することを期待している」と指摘した。
さらに同氏は、「その目的は、戦争と外交によって達成可能である。前者は、私たちの将軍が何とかする。彼らの課題は、ロシア人を退却へと追いやり、彼らに『戦うより話し合う方が良い』と理解させることだ。私は、可能な時に、外交と対話を担当している」と発言した。
ロシア軍の完全撤退の前に協議を開始することは可能かとの質問に対して、クレーバ氏は、それは状況によると発言した。同氏は、「私たちは、ロシア人を言葉で信じることはないし、常識があれば、誰も信じることはない。(妥協へ)向かうより先に、私たちは、相手がまた嘘をつこうとしているのか、それとも真剣なのかにつき確信を得たい。ロシア人が再び戻ってこないこと、私たちを再び攻撃しないことについてだ。私は、その問題と彼らのロジックを理解しているが、しかし、私は、明確な答えは出せない。なぜなら、それは存在しないのであり、そこには何百万人の人の命がかかっているからだ」と強調した。
その他クレーバ氏は、昨年グテーレス国連事務総長とエルドアン・トルコ大統領の仲介で黒海穀物合意が締結されたが、ロシアがその合意の条件を履行しなかったことを喚起した。
そして同氏は、「私たちと、モスクワの間に2つの別々の合意があったのだ。(編集注:ウクライナとロシアの間に)直接的な理解があったのではない。私たちは、解決策を見つけるために何らかの創造性を必要としている。私たちは、それをあらゆる手段で模索していくが、しかし現時点では条件が揃っていない。ロシアは、私たちを攻撃し続け、平和ではなく、戦争を優先しているのだ」と発言した。
また、中国の今次戦争へのアプローチが不明瞭であるとの質問に対して、同氏は、「重要なことは、中国が(編集注:サウジアラビア・ジッダの)会議に出席し、ウクライナの和平計画が協議された他者間会合へ来たことだ」と発言した。