NATO事務総長の立場は「ウクライナ領土放棄の代わりにNATO加盟はあり得ない」=クレーバ宇外相
クレーバ外相がテレビ番組「1+1と朝ごはん」で発言した。
クレーバ氏は、ストルテンベルグNATO事務総長と、ウクライナが領土を放棄することでNATOに加盟する可能性に言及したイェンセン事務総長官房長は別人物だと述べた上で、「(ゼレンシキー)大統領はストルテンベルグ事務総長と何度となく話をしてきたし、私も彼と非常に緊密な関係を有している中、明言するが、事務総長の立場は完全に明確で、ウクライナの立場と同様のものである。すなわち、ウクライナ領であれ、その他の領土であれ、どのような交渉もあり得ない、というものだ」と発言した。
同氏はまた、ウクライナの首脳陣は現在ウクライナができるだけ早くNATOに加盟に近付けるよう行動しているとし、案については議論していないと指摘した。
西側報道機関にて、イェンセン氏の発言と似たような意見が聞かれることについては、クレーバ氏は、それらは個別の専門家の見解を反映したものに過ぎず、政府の立場を反映したものではないと発言した。
その際クレーバ氏は、「世界中の皆が強くて勝利するウクライナを求めているだろうか? 当然ながら、そんなことはない。他国政府がウクライナに対して、何かしらを『明け渡すべき』と促したり、ほのめかしたりしているだろうか? 当然、そんなこともない。買収された専門家や、真面目な専門家、『便利な愚か者(ユースフル・イディオット)』、ジャーナリストによる、『何かすべきだ、それではうまくいかない、協議が必要だ、ウクライナが譲歩すべきだ』などいう声は存在するだろうか? それらは存在する。しかし、ウクライナが外交面なり、前線なりで一つ一つ勝利を積み重ねることで、そのような声が消え去るという傾向を、私は非常にはっきりと目にしている」と発言した。
これに先立ち、15日、イェンセンNATO事務総長官房長が、ウクライナはロシアへの領土割譲と引き換えにNATOに加盟できる可能性につき発言していた。
※更新(17日11:51):イェンセン氏の肩書きを訂正