ウクライナ国会、資産情報の開示をする公務員資産申告制度の再開を決定 国民と大統領の要求受け入れ
最高会議議員341名が賛成票を投じた(過半数は226)。ジェレズニャク最高会議野党会派「声党」議員がテレグラム・チャンネルで報告した。
これにより、国家汚職防止庁(NAPC)は、同法発効後60日以内に、戒厳令下においても、国家・地方公務員の国家統一資産登録(データベース)への24時間の自由なアクセスを可能にしなければならない。
同時に、軍人、国境警備隊員、戦闘に参加する警察官、負傷者、捕虜、一時的被占領地在住国民などは、戒厳令終了あるいは領土の脱占領まで資産申告義務から除外される。
これに先立ち、9月5日、最高会議(国会)は、汚職対策制度として知られる電子資産申告につき、政権高官を含む公務に就く人物が戒厳令下でも資産の申告を行うことを義務付ける法律を採択していた。
しかし、同法案採択に先立ち、申告された資産を即時に一般公開することを定めた法案への修正案は、賛成数199で否決されていた。そのため、申告された資産の一般公開は法律の発効から1年後となることになっていた。
これに対して、ウクライナ社会から不満が噴出し、9月6日、ウクライナ大統領公式ウェブサイトにて、ゼレンシキー大統領に対して、5日に採択された電子資産申告関連法に拒否権を発動して、公務員の資産申告を公開するよう要求した上で、最高会議に返却することを求める電子請願が、審議要件である2万5000人分の署名に達成していた。
ゼレンシキー大統領は12日、戒厳令発令により停止していた電子資産申告制度を戒厳令下で再開させる法律に拒否権を発動したと発表。その際、ゼレンシキー氏は、ゼレンシキー大統領は、「拒否権だ。朝、ウクライナ最高会議(国会)から、電子資産制度に制限を維持したままの法律が接到した。制限は受け入れられない。申告は公開されねばならない。即時に。1年後ではなく」と訴えていた。