解任されたマッカーシー米下院議長、プーチンをヒトラーと比較
マッカーシー氏が解任後記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
マッカーシー氏は、解任については考えていなかったと述べ、今回の解任プロセスは共和党保守強硬派のマット・ゲーツ氏が個人的動機で主導したものだと指摘した。同氏は、「聞いてほしい。あなた方皆がマット・ゲーツ氏のこと、どういう人物なのかを知っているだろう」とし、「それは歳出とは一切関係ないことだった。あれは全て、あなた方の注意を向けるためのことだ」と述べた。
その他マッカーシー氏は、自身はウクライナ支援の支持者であると強調し、またプーチン露大統領をヒトラーと比較した。同氏は、「私は、ウクライナの武装を支持している。(中略)それは、彼らに現金を送ることではなく、ウクライナを武装することである。(中略)私は、長期的展望を非常に懸念している。今起きていることは、1930年代を非常に喚起させるものだ。プーチンが行っている多くのことは、ヒトラーが行ったことに酷似している。しかし、現在起きていることは、1930年代に起きたことよりも酷いのだ」と発言した。
なお、現在下院議長はマクヘンリー下院金融委員長が指名されている。共和党議員によれば、新しい議長選出の投票は来週にも行われる見込みだという。
また、カービー米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)戦略広報調整官は、同日の記者会見時に、ホワイトハウスは、米議会の両党がウクライナ支援の継続への支持を維持すると強く確信していると発言した。
カービー氏は、「下院で何が起きているかとは無関係に、下院幹部は皆、ウクライナ支援継続を支持しており、下院の共和党議員の大半がウクライナへのさらなる支援を支持している」と発言した。
さらに同氏は、ホワイトハウスは本件に関する、マッカーシー氏のものを含む、共和党議員の発言を評価していると強調した。
その際同氏は、「声の大きな議員による小さなマイノリティ」がそれを否定しているとし、他方で、彼らは共和党全体や党幹部の利益は代表していないと伝えた。
同時に同氏は、ウクライナ支援が遅れることは、戦場へと悪影響をもたらしかねないと警告し、「米国からのウクライナ支援を停止させないために、私たちは決してそれ(遅延)を看過してはならない。時は私たちの友ではない」と発言した。
写真:Ting Shen/Bloomberg/Getty Images