ウクライナの「統一ニュース」は改善がなければ、来年にはなくなるかもしれない=野党国会議員

ウクライナの「統一ニュース」は改善がなければ、来年にはなくなるかもしれない=野党国会議員

ウクルインフォルム
ウクライナ最高会議(国会)の野党会派「声党」に所属し、最高会議で表現の自由委員会の委員長を務めるヤロスラウ・ユルチシン議員は、現在5局のテレビ局により放送されている「統一ニュース」につき、終了を求める声があるとしつつ、自身は現時点ではそれを終わらせるべきだとは考えていないと発言した。

ユルチシン議員がウクルインフォルムへのインタビュー時に発言した(リンク先はウクライナ語)。

ユルチシン議員は、「全面侵攻時に統一テレビマラソン(編集注:統一ニュース)を作る決定は、運営面でも、安全保障の観点でも、非常に正しかった」と発言し、当時、戦闘の生じている様々な地域で何が起きているかにつき皆が情報を必要としていたし、統一ニュースを作ることで国民は信頼できる情報源を獲得したのだと主張した。

また同氏は、統一ニュースは一定期間は自らの機能を果たしてきたとしつつ、同時に「しかし、現在私たちは、それが視聴者を失ってきているという統計データを目にしている」と発言した。そして同氏は、「そこで質問が生じる。私たちは情報面の安全保障に資金を投じているが、何よりその安全を保障すべきメカニズムが、以前ほどは効果的ではなくなっているのだ」と指摘した。

そして同氏は、現在最高会議にて自身が率いる表現の自由委員会は、統一ニュースを分析し、何が機能していないのか、それは正すことができるのか、ということを把握する課題を抱えていると伝えた。同時に同氏は、統一ニュースに参加する5局のテレビ局はこれまで以上にバランスの取れた情報を提供するメカニズムを導入しなければいけないとも述べた。その際同氏は、「もし是正できないのであれば、別の案を模索せねばならない。別のシナリオがない間は、今あるものを使い、見ていくことになる」と強調した。

同時に同氏は、統一ニュースが国内や前線の状況につき楽観的な見方を報じているだとか、情報を歪めているなどということはないとも強調した。同氏は、「ウクライナ空軍のユーリー・イフナト報道官が番組で、撃墜された敵の航空機、ミサイル、無人機に話している時、それは肯定的な話だ。それは、『現実の粉飾』ではなく、『現実』なのだ。同時に、私たちは自らの損耗や私たちの部隊の陣地について話すことはないし、情報面の静寂も維持するよう要請しており、そうすることで社会と軍人を守っている。敵が私たちについての情報を得るのは難しくしておこうではないか」と発言した。

加えて同氏は、「多くの同僚が私に統一ニュースを閉鎖する必要があると発言することを求めている。しかし、私はそのようなことを述べるつもりは全くない」と述べつつも、「しかし、私たちがそれを改善できなければ、それは消耗していくことになる。そして、もし来年、私たちが統一ニュースの改善手段を見つけられなければ、それが来年も存続するとの確信は、私にはない」と発言した。


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