第4回「平和の公式」実現補佐官級会合がダボスで始まる 81の国・国際機関参加
イェルマーク大統領府長官がテレグラム・チャンネルに書き込んだ。
イェルマーク氏は、今回の会合の参加者は、81の国と国際機関の代表者だとしつつ、前回のマルタの会合では参加者は66の国・国際機関だったと喚起した。また同氏は、今回は地域別では、欧州から39か国、アジアから18か国、アフリカから12か国、南米から6か国、北米から3か国、太平洋から2か国参加していると伝えた。
その上で同氏は、「ウクライナの『平和の公式』に基づく共同行動計画の作業に加わっている国の数がずっと増えていることも良い印だ。グローバルサウスの地域の国々が、私たちの活動にさらに加わってきている。これは、欧州のこの紛争が全人類にとっての挑戦であるという理解を示している」と指摘した。
同氏はまた、「ダボスにおいて今日私たちは世界秩序と公正について話している」と述べた。さらに同氏は、補佐官級会合に最近加わったスイスが今回の行事を自国で開催することを受け入れてくれたことに謝意を伝えた。
その他同氏は、会合のオープニングにて、自身は最近のロシアによるウクライナの諸都市への大規模ミサイル攻撃と民間人の犠牲者、民間インフラの破壊につき報告したと伝えた。
そして同氏は、単純な停戦ではロシアの対ウクライナ侵略は終わりとはならず、それは侵略国に戦力増強のための一時停止を与えるに過ぎないと強調した。同氏は、「それは間違いなく平和への道ではない。ロシア人は平和を望んでいない。彼らは支配を望んでいる。よって、選択はシンプルだ。私たちが負けて消滅するか、勝利して今後も生き続けるかだ。そして、私たちは戦っている」と発言した。
また同氏は、全面侵攻が始まってから約2年間でウクライナの防衛戦力はロシアが制圧した領土の50%以上を取り戻し、加えてウクライナの海軍戦力は控え目なものだが、ロシア軍黒海艦隊の能力の20%を破壊し、黒海の安全を確保したと指摘した。
その上で同氏は、「もし国際秩序とウクライナの領土一体性を回復しなければ、明日には世界のあらゆる場所のどのような侵略者も他の国の領土の一部を奪っては偽選挙を実施しかねない。ウクライナが望む平和は、生存、一体性、主権、発展の機会を自らに保証すべきものでなければならず、侵略の再来を防ぐものでなければならない。私たちは一緒にそのような平和を達成する一体性ある構造を作り出した。その要素は互いに緊密に結びついている。そして、それが唯一の道である」と発言した。
さらに同氏は、「今日のダボスにおける4回目の補佐官級会合は、マルタでの3回目の会合の論理的延長である。マルタでは、ウクライナの『平和の公式』の最初の5つの項目を検討した。具体的には、『核の安全』『食料・エネルギー安全保障』『被拘束者・児童をはじめとする追放された人々の解放』『ウクライナの領土一体性と主権の回復』であった。さらに5項目をここ(ダボス)で作業することになる。そこには、『ロシア軍撤退』『正義回復』『環境安全保障』『エスカレーションと戦争の再来の予防』『戦争終結の確認』だ」と伝えた。
そして同氏は、前回のマルタ会合と同様、各項目の作業部会の共同議長国が項目のプレゼンテーションを行うことになると説明し、参加者は今後の行動を定め、「グローバル平和サミット」の開催フォーマットに合意することになると述べた。
その他同氏は、「さらに前進するには、初回の平和サミット開催フォーマットに関して同意しなければならない。私は、受け入れ可能な案を見つけられることを期待している。それにより、『公式』各項目のための詳細なロードマップを策定することが可能となる。『公式』各項目のリーダー国が、その実現のアルゴリズムを形にするために、分野別会議を開催することもできるかもしれない」と発言した。
また同氏は、今回の開催につき、スイスの大統領と外相、ダボス会議の創設者に謝意を伝えた。
同氏はその他、今日の会合では、第3回マルタ会合で紹介された「平和の公式」の食料安全保障と戦争の人道的側面に関する2つの特別セッションも開催されると伝えた。
これに先立ち、日本の上川外相は、7日のキーウでのゼレンシキー宇大統領との会談時に、日本はウクライナ和平案「平和の公式」の10項目の内、第1項目の「放射線・核の安全」の履行作業部会の共同議長国になる用意があると伝えていた。
写真:イェルマーク大統領府長官(テレグラム)