ゼレンシキー宇大統領、歴史的にウクライナ人が居住するロシア領に関する大統領令に署名
ゼレンシキー大統領が「ウクライナ統一の日」を記念した動画メッセージの中で伝えた。
ゼレンシキー氏は、「今日、私たちは、ウクライナと私たちの民の統一強化のための行動だけでなく、権利と自由の統一のため、ウクライナ人の真実のため、私たちの真実のため、私たちの歴史の真実のための行動も行わねばならない。その目的のために、私は今日、『歴史的にウクライナ人が居住するロシア連邦領』に関する大統領令に署名した」と発言した。
同氏はまた、本件は、ウクライナの未来のための歴史上の過去に関する真実の回復だと述べた。
同日、ウクライナ大統領府広報室は、大統領令第17/2024「歴史的にウクライナ人が居住するロシア連邦領」を公開した。
同大統領令にて、大統領は、閣僚会議(内閣)に対して、国際専門家、世界ウクライナ人会議、研究者、市民社会を関与させた上で、ロシア連邦内のウクライナ人のナショナルアイデンティティ維持に関する行動計画を策定し、国家安全保障国防会議(NSDC)に提出することを指示している。その際、とりわけ、歴史的にウクライナ人が居住している地域(クバニ、スタロドゥブシチナ、スロボダ地方北部・東部(現在のロシア領クラスのダール地方、ベルゴロド州、ブリャンスク州、ボロネジ州、クルスク州、ロストフ州))のウクライナ人が特筆されている。
また、この行動計画は、ロシア領内のウクライナ人に対して実行された犯罪、政治的な強制的ロシア化、政治的弾圧、ウクライナ人の追放、歴史的記憶の再生・維持についての事実と証言の収集と分析が想定されねばならないという。これらの問題の分析には、特別なセンターの創設が想定されている。
加えて、行動計画は、ロシア連邦によるロシア領内のウクライナ人とその他自由を奪われている全ての民族の歴史と現代に関する同国の偽情報とプロパガンダへの対抗作業の活性化を想定するものとある。この活動には、ウクライナに関するロシアの「神話」の解消作業に、国内外の専門家や国外のウクライナ人集団・組織の関与が想定されている。