駐ウクライナ・ポーランド総領事、農民の抗議に強い懸念 「友好を壊している」
ズウォンケヴィチ総領事がフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
ズウォンケヴィチ氏は、「ポーランド・ウクライナ国境でポーランドをはずかしめている」行動を見てみぬふりをして、黙っておくことはできないと書き込んだ。
同氏はまた、「親愛なるウクライナの友人たちよ、ごめんなさい。今起きていることは、私たちの同郷人の所業であってはならない…」と伝えた。
そして同氏は、国境封鎖の現状を第二次世界大戦の出来事と比較した。同氏は、1944年のワルシャワ蜂起の際にヴィスワ川右岸にいたロシア軍がワルシャワで包囲されていた蜂起軍を支援していた西側同盟国の航空機の着陸に同意しなかったため、蜂起軍への支援は空中からワルシャワ郊外に落とされたところ、ドイツ軍の手に渡ってしまったと喚起した。
そして同氏は、「子供だった私は、ロシア人だけが他の民の血が流れるのを落ち着いてみていられるのだと確信していた…。私たち、ポーランド人は、似たようなことは決して行わないと。しかし、今、『ポーランドの』農民たち、輸送業者たちは、何をしているのだ? 私は、彼らがポーランド人だとは信じない…。真のポーランド人は、自由のために戦っている隣人を背後からナイフで刺すような真似は決してしない。彼らの要求の話ではなく、抗議の形態の話だ。恥ずべきことだ。戦うウクライナに謝罪する。申し訳ない…」と書き込んだ。
ズウォンケヴィチ氏は、投稿時、同氏がウクライナの画家から、ポーランドからの支援へのお礼としてもらった絵を掲載し、それはウクライナとポーランドの姉妹が抱き合う姿を象徴していると伝えた。
そして同氏は、「私たちはどうしてこれを全て壊してしまっているのだ?」と書き込んだ。
ポーランドで抗議運動を続ける農業従事者たちは20日、ポーランド・ウクライナ国境のポーランド側検問地点「メディカ」付近で線路を封鎖し、貨物車両に積まれていたウクライナの穀物を線路にばら撒いていた。
2月18日、抗議者は、ポーランド・ウクライナ国境検問地点「ヤホディン〜ドロフスク」を双方向に完全に封鎖し、生鮮品、危険物、人道物資の通行も妨げていた。
16日、ポーランドとウクライナの農業相が会談し、国境情勢につき協議しており、今週も協議が行われる予定となっている。
12日、欧州委員会は、ウクライナとポーランドに対して、穀物輸出に関する協議を行うよう呼びかけていた。