戦車62両、歩兵戦闘車131台、防空システム16機 チェコ首相、2年間の対ウクライナ支援を総括
フィアラ・チェコ首相が閣議の後に発言した。
フィアラ首相は、チェコはウクライナ支援政策を採っており、ロシアの侵略に反対しているとし、その政策は正しく、良いものであり、チェコの国益に適うものであることが日々確認されていると指摘した。
そして同氏は、チェコが過去2年間にウクライナへと供与した軍事支援のリストを提示した上で、これまでに戦車62両、歩兵戦闘車131台、ヘリ6機、防空システム16基、数千のミサイル、数万の砲弾、400万の小火器用弾薬が提供されたと伝えた。その際同氏は、「これが見えている支援だ」とも補足した。
同時に同氏は、チェコは、それらの支援につき、同国がソ連の軍事品からの過去の依存を脱却するのに役立つような現代的装備品の形などで同盟国から補償を受け取っていると説明した。
その他同氏は、現時点で38万人のウクライナ難民に支援を与えていると報告した。また、全面侵攻開始以降、チェコは59万人のウクライナ国民に保護ステータスを付与し、その内の3分の2が女性、10万人が児童だったと説明した。さらに、約12万人の難民が仕事を見つけることができたと伝えた。その際同氏は、チェコでのウクライナ難民の就職の割合は、EU内で最も高くなっていると強調した。同時に同氏は、ウクライナ難民の80%が自分で家賃を払っていると伝えた。同氏は、難民ができるだけ早く自分の足で立てるように、人々を社会に統合する手段は正しいと指摘した。
また同氏は、チェコの企業はウクライナの復興プロジェクトに積極的に参加しているとし、2023年はウクライナに400億コルナの投資が行われ、これは2022年と比べて15%増加したと伝えた。
その他同氏は、チェコのそのような政策の正しさは、ロシアが積極的に偽情報を拡散していることからも確認できると指摘した。
その上で同氏は、ウクライナは2年間にわたり、自らの独立、自由、原則のために戦っているとし、「ウクライナを支援することは、倫理的にも正しいが、同時に私たち自身の安全保障にとっての利益でもあるのだ」と強調した。
写真:ウクライナ大統領府