中国代表から新しい和平案はなかった=独外務報道官
フィッシャー報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
フィッシャー氏は、3月9日に李輝中国特別代表が、トーマス・バッガー外務事務次官と会談したことを認めた。その際、両者は、ウクライナ情勢に関して意見交換を行い、平和達成に向けたそれぞれの努力について話したとし、特に「スイスでのあり得る和平会議」(編集注:ウクライナ主導の「グローバル平和サミット」)についても話し合ったという。
また同氏は、その際「ロシアの対ウクライナ侵略戦争に関する中国とEUの立場の既知の違いが明白となった」と発言した。
さらに同氏は、ドイツは中国の和平努力を歓迎するとしつつ、中国から新しいイニシアティブは提示されなかったと伝えた。
その他同氏は、中国のその「中心的問題」における態度は、ドイツ、欧州、中国の関係に影響をもたらしており、また中露協力、特にデュアルユース品の供給や中国企業による対露制裁迂回行為が懸念を生じさせていると強調した。
そして同氏は、ドイツにとっては、ウクライナ支援を止めることはあり得ないとし、それも中国側に伝達したと発言した。
同氏は、総じて協議の雰囲気は建設的だったと評価した。
これに先立ち、ウクライナのイェルマーク大統領府長官は7日、キーウを訪れた李輝中国政府ユーラシア問題特別代表(元駐ロシア大使)と会談し、ウクライナの戦況などに関するブリーフィングを行っていた。
中国の王毅外相は7日、同国は「ウクライナ危機」解決のためには、ウクライナとロシアが認め、それぞれの立場を表明して、対立解決のための合意に達する機会が得られる「国際平和会議」を開催しなければならないと発言していた。
同時に、ウクライナは現在、和平案「平和の公式」実現に向けた首脳会議「グローバル平和サミット」の開催に向けた活動を行っている。ゼレンシキー大統領は2月25日、今年の春にも第1回「グローバル平和サミット」を開催し、その後第2回「サミット」は別の大陸で開けることを期待していると発言した。
1月15日、ゼレンシキー大統領は、アムヘルト・スイス大統領との間で、スイスにて「グローバル平和サミット」を開催する準備を開始することで合意していた。
3月3日、中国の李輝ユーラシア問題政府特別代表が「ウクライナ危機の政治的解決手段の模索」のためにモスクワを訪問し、ガルージン露外務次官と会談していた。