ゼレンシキー宇大統領、6月のスイス主催「平和サミット」後のロシアとの協議のあり方に言及
ゼレンシキー大統領がフランスのユーチューバー記者ユーゴ・デクリプトへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「もし最初のサミットの後、私たちには皆が同意する項目があることを私たちが理解した場合…、もし本当に平和を欲した上で、ロシアに対して公正な平和を求める国がテーブルにつく場合は、その時は、私たちの全てのビジョンを記した文書が準備されることになり、それについて敵の代表者と話を、誰がどのように行うか、ということが見出されるであろう」と発言した。
同氏はまた、「私たちは、戦争終結の現時点で唯一強力な外交イニシアティブを、これまでずっとそうであったのと同じように、ロシアが破壊してしまうことは望まない」と述べた上で、2014年以降、ノルマンディ・フォーマットとミンスク・フォーマットで100回以上の会合が開催されたが、ロシアは決定を履行しなかったことを指摘した。
さらに同氏は、世界の80以上の国々が10項目からなる「平和の公式」の内少なくとも3項目に関しては合意を達成できると明言し、「もしわたしたち皆が、それこそが公正であるということで合意したら、その後は私たちは、ロシアがやってくるようにするにはどうすべきか、というフォーマットを見出せるだろう」と発言した。
その他同氏は、「穀物イニシアティブ」の際にそうだったように、強力な国々は政治的にロシアに圧力をかけることができると指摘した。そして同氏は、「私たちは、彼ら(ロシア)に穀物イニシアティブの妨害を許さなかった。私たちは、トルコと国連事務総長と一緒にそれを策定した。その後、それを仲介者であるトルコとグテーレス(国連事務総長)を通じて渡したのだが、それは機能したのだ」と発言した。
これに先立ち、スイス政府は10日、今年の6月15、16日に、ロシアからの全面侵略を受けるウクライナの平和達成を目指す「平和サミット」を主催すると発表していた。
ウクライナのゼレンシキー大統領は3月20日、「ルールに基づいた国際秩序」を重んじる世界の国々に対して、ウクライナがスイスとともに準備している「グローバル平和サミット」に招待している。
ウクライナは、現在のロシア・ウクライナ戦争の和平案として10項目からなる「平和の公式」を推進している。「グローバル平和サミット」は、同案の実現に向けて開催される首脳会談。
欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策担当上級代表は4月18日、6月の平和サミットの際には、国際社会がロシア・ウクライナ戦争の終結のあり方について自らの視点を調整することになると指摘した。また同氏は、その際には、ロシアが侵略国であることは忘れてはならず、公正な平和はウクライナの条件の下でのみ可能だと発言した。
写真:大統領府