中国の「平和的立場」はこの戦争の終わり方に関する期待からくるもの=クレーバ宇外相
クレーバ外相が新著「戦争と新たな地平線 〜ウクライナと世界の現在と未来に関するオピニオンリーダーたち」のプレゼンテーションの際に質疑応答時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
クレーバ氏は、ウクライナでは中国に関する理解が非常に悪いと述べ、現在中国は1つのシンプルな理由から慌てていない、中国にとってはロシアの対ウクライナ戦争がどのように終わるかが非常に重要となっていると発言した。
その際同氏は、「なぜなら、戦争がウクライナの勝利で終われば、中国のその後の行動が制約されることになるからだ。もし、この戦争が勝利でなく、ロシアにより戦略的なイニシアティブの押し付けで終わる、つまり、彼らが何年もかけて少しずつ侵攻し、私たちは提供されているあらゆる援助を受けながらも、少しずつ撃退することになるのであれば、その時は反対に、中国の手は解き放たれるのだ」と発言した。
同氏は、中国では現在、西側諸国の行動の真の潜在力を見ては「全てを非常に注意深く数えている」と指摘した。
そして同氏は、「中国には現在、公式な政府調査のテーマがある。それは、はるかに大きく核を保有する隣国に対して自衛する国は何ができるのか、そのような国のパートナー国は何ができるのか、である。そして、最後に彼らは結論を出す。そのため今、端的に言えば、彼らは『私たちは平和を支持する、悪いことに対するあらゆる良いことを支持する』という立場にあるが、しかし、その立場には、結局のところ、世界の運命を決めるはるかに広範なロジックがあるのだ」と発言した。
これに先立ち、2日、ゼレンシキー大統領は、シャングリラ会議の会場で、外国報道機関とのやりとりの際に、今月スイスで開催される「平和サミット」に中国が出席しないことにつき、ウクライナは肯定的なものなくその事実を受け止めていると批判的にコメントしていた。
またゼレンシキー氏は、中国によるロシアへの支援により戦争は長引くとも補足した。
これに対し、中国の毛外務報道官は3日、ロシア・ウクライナ戦争を「煽ったり、火に油を注いだり」したことは一度もないと反論していた。