ウクライナの復興庁トップが辞表提出

ウクライナの復興庁トップが辞表提出

ウクルインフォルム
2013〜2014年の尊厳革命(マイダン)の呼びかけ人としても知られる、ウクライナのムスタファ・ナイイェム国家復興・インフラ発展庁長官は10日、辞表を提出したと発表した。

ナイイェム氏がフェイスブック・アカウントで報告した

ナイイェム氏は、「私は復興庁長官職を去る。決定は、体系的な妨害によって自分で決めたものである。その妨害により、私の権限の効果的な遂行がもはや不可能となっているからだ」と書き込んだ。

同氏はまた、「昨年11月以降、同庁のチームは恒常的な抵抗、反発、人為的な障害作りに直面してきた」とし、復興と道路維持のプロジェクトへの予算が取り消されたとも伝えた。

そして同氏は、「防護建造物、防衛施設あるいは復興の支払いのための文書が政府の承認に数か月かかったり、ばかげた指摘をともなって6〜8回差し戻されたり、数か月遅延されたりするなど、官僚主義によって私たちは『悪夢』を見させられた。いくつかの文書はまだ承認されていない。今この瞬間も政府は、すでに3か月、約1億5000万ユーロの支払いに同意していない。それは欧州投資銀行から国家が水道やエネルギー分野の保護などの特別重要プロジェクトのために融資を受けたものである」と伝えた。

さらに同氏は、「年初から、同庁は給与が著しく削減された。大半の従業員が68%まで給料が減らされているが、そもそも私たちのところには莫大な給与などなかった。庁の上級専門家は、3万フリヴニャ(編集注:約12万円)より少し多いぐらいだったのが現在は1万4000フリヴニャだ。それによって、年初から私たちは、従業員の25%を失った」と書き込んだ。

同時に同氏は、政府による自身の解任と後任への引き継ぎが終わるまで、長官の職務は遂行していくとも伝えた。

これに対して、シュミハリ首相は、ウクルインフォルムに対して、ナイイェム長官の主張に対する反論を提示した。

シュミハリ首相は、ナイイェム氏のドイツにおけるウクライナ復興会議への出張を認めなかったのは、重要インフラ施設防護に関する彼の報告を聞く政府会議のためだと主張した。シュミハリ氏は、出張不認可の説明文に「第二水準防護施設の官僚に関する報告と分析を作成するよう要請する」と書いている。

同時に、政府関係者は、ウクルインフォルムに対して、シュミハリ首相もまた国内の案件に集中するためにドイツの復興会議に出席しないと伝えた。

同関係者は、「現在の第一のテーマは、冬への準備、電力施設の復旧と防護だ。6月12日には、復興庁による重要インフラ施設と電力施設の第二レベルの技術防護の実施作業実施に関する政府会議開催が決まっている。そこでは、同庁の報告が行われねばならない。そのために、首相は、同庁長官の出張を認めなかったのだ」と説明した。

そして関係者は、ナイイェム長官の声明は、「現在重要な問題の報告を回避する試みだ」と主張した。

また同人物は、ベルリンでの会議へのウクライナ政府代表団には、スヴィリデンコ第一副首相、ハルシチェンコ・エネルギー相などが入ると伝え、「エネルギー復興のための国際支援動員は、最高レベルで提起されていく」と説明した。


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