ゼレンシキー宇大統領、G7首脳会談でスピーチ【全文】

ゼレンシキー宇大統領、G7首脳会談でスピーチ【全文】

ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は13日、イタリアで開催されているG7プーリア・サミットに出席し、スピーチを行った。

大統領府広報室がスピーチ全文を公開した。ウクルインフォルムによる日本語訳は以下のとおり。

親愛なるジョルジャ、親愛なる同僚よ! あなた方皆に会えて嬉しい。

何よりもジョルジャ、私はあなたの団結能力に感謝したい。これは本当に特別なG7フォーマットであり、世界の様々な場所をまとめるグローバルな会談であるし、それは正しい。世界の多数派による共通の行動こそが問題を克服できるのだ。

私は、今日いくつかの項目に注意を向ける。

第一に、安全保障だ。

私は、昨年7月12日に締結されたG7共通安全保障宣言につきあなた方に感謝している。今日私たちはこの宣言の一環で、さらに2つの安保協定に署名する。米国と、日本とだ。強力な協定だ。これにより私たちは、ウクライナ・G7関係の安全保障構造を完成させることになる。あなた方皆との7つの協定が生じるわけだ。ありがとう。ウクライナの人々は、世界の先進民主主義国が本当にウクライナの独立を諸国の権利の支援にコミットしていることを見ている。

第二に、私たちは、ウクライナの戦士たちを今この瞬間具体的な支援することの連携を完了しなければならない。あなた方一人一人と、私たちは、最大限必要ないくつかのことについて協議している。防空、何よりもロシアのミサイルを全て撃墜する「パトリオット」、そして、私たちの長射程能力、ロシアのテロリストを、ロシア領自体を含む、その場で倒せる能力だ。最近与えられたハルキウやその他の町を守るために私たちの領土の外で西側の武器を使う許可は、ロシアの攻撃を前に私たちを強化した。しかし、私たちは、まだ追加の「パトリオット」の模索中であり、私たちの長射程のために行われたような強力な行動がさらに必要だ。私はまた、あなた方に、私たちの「F16」への移行の加速のためにあらゆる可能なことを行うことをお願いする。それは、パイロット訓練の加速とパイロットのための訓練センターの数の増加だ。私には、軍人たちからのメッセージがある。彼らは、あなた方が与えてくれた軍事支援パッケージ全てにつき感謝しており、それをウクライナに、私たちの戦士たちのところにできるだけ早く送って欲しいと頼んでいる。

第三は、復興だ。

今週ドイツでウクライナ復興会議があり、そこでは、あなた方の国の代表者も出席していた。私たちも他の方も、私たちにはウクライナの明確な復興計画が必要だと話していた。欧州にとっての戦後のマーシャルプランのようなものだ。当然、現代のニーズ、ウクライナのニーズに合致するものである。友よ、一緒にそのような復興計画を作り、それを「G7+宣言」、復興宣言として確定しようではないか。それはまた、平和宣言ともなる。なぜなら、復興のおかげで、人々は、真の平和とは何かを、私たちが平和を信じていることを、防衛と同様に、平和の達成もケアしていることを目にするからだ。詳細は、安保宣言同様に、私たちのチームが策定することができる。そして、それは、適時性と象徴性の観点から理想的な決定となり得る。復興宣言の策定は、ワシントンNATO首脳会議までに行い、サミットの際に採択できるだろう。

第四は、ロシアの資産だ。

私たち皆が、ロシア自身がロシア戦争によって被った損害に対して支払っていくことが公正だと理解している。私はあなた方に、ウクライナに迅速に500億ドルを与えるロシア資産使用計画を支持するようお願いする。あなた方皆が詳細を伝えられているはずだ。それは全くもってワーキングプランである。そして、それは、防衛支援のためにも復興のためにも機能していく資金である。また、私たちは、3000億のロシアの凍結資産の接収の作業メカニズムを作るべきだ。私たちは、テロを支援する国家に対して、その支払いは彼らが行わねばならないことを教えなければならない。

第五は、「平和サミット」だ。

もう明後日、私たちは、私たちの国と欧州全体にとっての公正な平和の方向へと真の前進を行うことができる。第一回「平和サミット」が開催されるのだ。そして、私は、あなた方皆に同「サミット」と私たちの「平和の公式」への支持につき感謝している。あなた方皆が、その最初の「サミット」で、私たちが「公式」の内の3つの項目、核安全保障、食料安全保障、被拘束者・追放者の解放、に集中していくことを知っているはずだ。もしかしたら、「サミット」は、広範なエネルギー安全保障に関しても前進となるかもしれない。私たちは、ロシアによる私たちの領土に対する攻撃を不可能にせねばならないし、それを実現するアイデアはある。作業済みの措置の履行へのあなた方の支持を期待している。そして私はまた、私たちがEUの交渉枠組み採択を期待している6月25日にもパートナー間の団結が維持されることも期待している。

ご清聴ありがとう! 支持、そして、G7がウクライナを変わらず効果的に支援してくれていること、自分たちの会合をこの戦争における私たちの防衛の議題にあててくれたことにつき、もう一度感謝する。ありがとう!

写真:ウクライナ大統領府


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