欧州理事会議長、「和平外遊」のハンガリー首相に書簡 「ハンガリーにEUを代表した協議権限はない」
ウクルインフォルム
欧州連合(EU)のミシェル欧州理事会議長は、オルバーン・ハンガリー首相に対して、ハンガリーはEU理事会の議長国に就任しても、EUを代表して協議を行う権限は一切ないことを喚起した。
ロイター通信が入手したミシェル議長からオルバーン首相への書簡に書かれている。
ミシェル氏からオルバーン氏の書簡には、「持ち回りの理事会議長職には、国際場裏でEUを代表する役割はなく、EUを代表して関与する欧州理事会権限も受けていない」と書かれている。
ミシェル氏はまた、オルバーン氏がEUがウクライナの「戦後」政策を追求するよう主張したことを否定した上で、「それは全く反対だ」と述べ、「ロシアは侵略国であり、ウクライナは合法的自衛権を行使する犠牲国だ」と伝えた。
また同氏は、「ウクライナに関するいかなる議論もウクライナ抜きで生じてはならない」と述べ、さらにEUは「包括的で公正で永続する平和のための広範な国際的支持を一貫して模索してきた」と伝えた。
その上で同氏は、「EUは、中国を含め、その点で全てのパートナーに手を差し伸べる努力を惜しまない」と強調した。
これに先立ち、オルバーン・ハンガリー首相は、2日にキーウを訪問した後、モスクワと北京を訪問し、ロシア・ウクライナ戦争終結のための独自の「和平イニシアティブ」の協議をしようとしていた。
EUは、このハンガリー首相の外遊当初から、そのような訪問の際にオルバーン氏は、自身と自国の立場のみを代表するのであって、EUの利益を代表する権限はないと発表していた。
ドイツのフィッシャー外務報道官は12日、ハンガリーがEU理事会議長に就任してから最初の数日のオルバーン同国首相の外政上の活動を批判している。