ウクライナ・クリミア代表、盛山日本文科相にウクライナ/クリミア研究拡大の重要性を伝える
クリミア自治共和国ウクライナ大統領代表部広報室が、タシェヴァ代表による同行事での発言を伝えた。なお、タシェヴァ氏は、松田駐ウクライナ日本大使館の招待を受けて同行事に出席したという。
同行事の際、タシェヴァ氏は、日本政府の包括的な対ウクライナ支援につき謝意を伝え、日本はロシアの全面侵攻時からだけでなく、少なくとも2014年のクリミア占領開始時から政治、財政、人道支援をウクライナに提供していることを喚起した。
また同氏は、ウクライナと日本は類似の領土問題を抱えているとし、2014年にクリミアを、その後ウクライナの他の領土も占領し、現在もウクライナに対して侵略戦争を続けている国こそが、日本の北方領土も占領しているのだと強調した上で、両国間の被占領地の再統合プロセスに関する協力と経験交換が重要だと発言した。
さらに同氏は、「私たちにとって、クリミアの歴史の真実を語ること、クリミアの本当の顔について伝えることは非常に重要であり、私たちはそのために闘っている。正にそれゆえに、ウクライナ研究、クリミア研究を世界中の主要な学術拠点に作る、あるいは拡大するというアイデアを支持することが大切だ。なぜなら、私は、共通の努力によってクリミアのテーマ、ウクライナ全般のテーマを理解する強力な学術環境を作ることができるのであり、占領のテーマ、被占領地再統合のテーマの研究ができるようになると確信しているからだ」と訴えた。
なお、盛山文科相は、29日にウクライナを訪問し、ブチャやイルピンを視察した他、ウクライナのリソヴィー教育科学相と共に第1回日・ウクライナ教育・科学技術協力合同委員会に出席し、両国間の同分野の協力について協議を行なった。
写真:クリミア自治共和国ウクライナ大統領代表部(フェイスブック)