ロシアにとっての「レッドライン」の議論はやめるべき=フレデリクセン・デンマーク首相
フレデリクセン首相がブルームバーグへのインタビュー時に発言した。
フレデリクセン氏は、ウクライナの同盟国はウクライナが抵抗するための支援をしておきながら、ロシア領内の目標への攻撃のために提供した武器の使用許可をためらうのを止めるべきだと発言した。
その際同氏は、「私はこう提案する。『レッドライン』についての議論をやめようではないか」と述べ、この戦争において「レッドライン」について公の議論が行われてきたのは誤りであるとし、なぜならそれがロシアの手中に「あまりに良いカード」を与えているからだと指摘した。
なお、米国を含め、西側の主要国がいまもまだ、戦争のエスカレーションを恐れて、ロシア領内深部の目的を西側のミサイルを使って攻撃する権利をウクライナに与えることを拒否していることがわかっている。
フレデリクセン氏は、「私たちはそれをしても良いのか?」という議論がずっと行われている。これまであった遅延を止めることは本当に良いことだろう。そして、私は、武器使用制限も解除されるべきだと思っていると発言した。
さらに同氏は、ウクライナに西側提供の武器をロシア領深部への攻撃のために使用することを許可することが、ウクライナの同盟国を紛争に巻き込むエスカレーションを意味するとは思わないと発言した。
その際同氏は、「最も重要なレッドラインは、すでに越えられているのだ。それは、ロシア人がウクライナに侵攻した時に生じたのだ。そのため、私は、その前提を受け入れないし、NATO、欧州、ウクライナで何を行うのが正しいかについて、ロシアの誰かが決めることを決して認めない」と強調した。
その他同氏は、国連の会合ではウクライナが優先課題となると述べた。また、同氏は、他国首脳に対して、プーチンはさらに広い意図を有していることにつき警告してきたと発言した。
同氏は、「私たちが今見ていることは、ロシアが北朝鮮とイランと接近していることである。そして、私は、残念ながら、モスクワが中国の支援なく欧州の中心部で全面戦争を遂行できていたとは思わない。これは欧州の紛争ではなく、これはグローバルな紛争なのであり、影響は極めて深刻なのだ」と発言した。