ゼレンシキー大統領はEU首脳達に「勝利計画」を提示する=ボレルEU上級代表
ボレルEU外務・安全保障政策担当上級代表がルクセンブルクでのEU外務理事会会合後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ボレル氏は、「私たちは今日、シビハ宇外相との対話からEU理事会を開始した。彼は、私たちに戦場の状況を伝え、ゼレンシキー大統領が次の欧州理事会で提示する『勝利計画』の要素にコメントした。私たちは、ウクライナの『平和の公式』をどのように進め、どのように補完していくかにつき協議した。プーチンを協議に向かわせるために、ウクライナを政治的、軍事的手段で強化するという戦略的な論理はある。ただし、それが非常に遠望な展望のように見えることは、認めなければならない」と発言した。
また同氏は、EUはウクライナへの軍事支援を続け、ウクライナの「平和の公式」を推進し続けると伝えた。
その際同氏は、「私たちは、平和と降伏を混同してはならないと思っている。今年を通じて、私たちは、ウクライナの民間人の間の犠牲者数の著しい増加や、エネルギーインフラ、港湾インフラ、穀物輸出に対するロシアの激しい攻撃を見てきた。すでに民間の外国船籍がロシアの弾道ミサイルによってダメージを受けている。よって、穀物輸出の問題が再び戻ってきているのだ」と強調した。
そして同氏は、ロシアは、以前は黒海にてオデーサまでの海路を自由に航行していた船を攻撃し始めたと指摘し、現在ウクライナの穀物の輸出は再びロシアの攻撃の脅威に晒されていると述べた。
その上で同氏は、「私たちは、プーチンにグローバルな食料安全保障にとっての危険な行為を行うことを許してはいけないし、冬を武器に変える彼の努力を成功させてはいけない。彼は、ウクライナを暗闇と寒さの中に突き落とすことを計画しており。そのために意図的にエネルギーインフラを攻撃している。プーチンは、昨年その目的の達成に失敗しており、彼は再び失敗を喫さねばならない」と強調した。
なお、今週、10月17、18日、ブリュッセルで欧州理事会会合が開催される。EU加盟国の首脳は、ウクライナ情勢の展開や、その他のEUの内外政の最重要問題を協議する。