「ウクライナは戦場で優位を達成せねばならない」=オースティン米国防長官
オースティン国防長官がキーウの外交アカデミーで演説を行った際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
オースティン氏は、「『銀の弾』なるものはない。どのような個別の力も状況を変えることはできない。どのような(兵器)システムもプーチンの攻勢に終止符を打つことはできない。大切なのは、ウクライナがどのように抵抗を加えるかだ。大切なのは、あなた方の軍事力を結集させた効果であり、効果的なことに集中せねばならない」と発言した。
また同氏は、ウクライナはこれまでの戦いで、世界中に対して、自由を当たり前のものとして受け止めるべきではないことを示したと発言した。
そして同氏は、「私たちは、プーチンの蛮行を正当化することを拒否し、融和が侵攻を止められるかのようなふりをすることも拒否している。私たちは、侵略国と自衛国の間に道徳的な隔たりがあることをよく理解しているし、クレムリン支持者の詐欺や嘘に引っかかりはしない。私たちは今後も、ウクライナの人々が安全と自由の中で生きる権利を防衛していく」と伝えた。
さらに同氏は、近々ウクライナを困難な挑戦が待ち受けていることを警告した上で、パートナー国による支援を確約した。
その際同氏は、「ウクライナは、近々困難な挑戦とぶつかるだろう。そして、2014年にこのアカデミーで当時副大統領だったバイデン氏が述べたように、民主主義は目的地ではないのだ。民主主義とは、道であり、しかも非常に険しい道だ…。ウクライナは賢明な針路を選んだ。私たちもだ。友よ、あなた方は険しい道を歩いているが、しかし、あなた方は一人で進んでいるのではない」と発言した。
その他同氏は、もしプーチン氏のやりたい放題を許してしまえば、子供や孫の代に、さらに血塗られて、危険な世界を生きることを運命付けることになると伝えた。
そして同氏は、「私たち皆が、プーチンの侵攻が警告であることを理解せねばならない。それは、暴君と凶悪犯の築いた世界への広告なのだ。影響圏に分断された混沌とした暴力の世界。暴徒がより小さな隣人を踏みにじる世界。そして、侵略者が自由な人々に恐怖の中で生きることを強いる世界だ」と強調した。
なお、21日、米国のオースティン国防長官がキーウを訪問し、4億ドルの新たな対ウクライナ安全保障支援を発表していた。