約50%のウクライナ人、「クリミア住民は人質」と指摘

約50%のウクライナ人、「クリミア住民は人質」と指摘

世論調査
ウクルインフォルム
ウクライナで実施された最新の世論調査の結果により、約50%の回答者が、2014年以降もクリミアで暮らしているウクライナ国民のことを、困難な状況の人質となっている状態だとみなしていることがわかった。

23日、メディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムにて、市民ネットワーク「オポーラ」のボンダルチューク専門家が7月に実施された世論調査の調査結果を発表した。

ボンダルチューク氏は、2014年以降一時的被占領下クリミアに残ったウクライナ国民の大半はどのような人たちだと思うか、との設問への回答結果を報告した。

続けて同氏は、「最も回答が多かったのは、クリミアで9年間占領に残ったウクライナ人は困難な生活環境の人質である、との選択肢であった。そのような立場を、30.9%の回答者が選んだ。16.6%のウクライナ人は、彼らは占領軍の人質であると考えていることがわかった。つまり、ほぼ50%のウクライナ人が、クリミアの占領に残っている人たちを状況の人質であると考えているのである」と発言した。

また同氏は、17.8%の回答者は、クリミアに残る住民は誰がコントロールしていようが気にしない、日和見主義者だと答え、12.5%は回答者は、その住民は「ロシアの世界」あるいはソ連のイデオロギーへの消極的支持者だと答えたと伝えた。

そして、同氏は、「回答の最も少なかった選択肢は、その人たちはウクライナへの軍事侵略を支持する裏切り者だ、というものである。そう考えているのは、8.4%のウクライナ人であった」と伝えた。

さらに同氏は、回答者の年齢が若くなればなるほど、クリミアに残っている人たちへの理解が小さくなっているとの傾向を指摘した。同氏は、「私たちの世論調査の結果によれば、60歳以上の32.4%が実質的にクリミアに残った人々への理解を示した」と発言した。そして、18〜29歳の層の回答者の間で、同様の回答が最も少なく、25.9%であったと指摘した。その上で同氏は、若い人は移動が容易なのだから、若者たちは被占領地から出てきて、新しい人生を始めれば良いと考えているのかもしれない、との推測を示した。

その他同氏は、被占領下ドンバス地方(ドネツィク・ルハンシク両州)に関する設問への回答でも類似の傾向が見られたと述べつつ、同時に「しかし、こちらの被占領地に残る人々に対する理解を示すウクライナ人の割合の方が若干多かった」と指摘した。

同氏は、具体的に、一時的被占領下ドンバス地方に残ったウクライナ人について、35.9%の回答者が「困難な生活環境の人質」だとみなすと回答、16.3%が「日和見主義者」だと回答、14.5%が「占領軍の人質」だと回答、14.3%が「ロシアの世界」あるいはソ連のイデオロギーへの消極的支持者だと回答、7.1%がロシアの軍事侵略を支持する裏切り者だとみなすと回答したと伝えた。

今回の世論調査は、市民ネットワーク「オポーラ」が発注したもので、2023年7月3日から7月17日まで実施されたものだという。同調査では、ウクライナの政府管理地域に暮らし、病院、拘置所、軍役などの環境にない18歳以上の成人ウクライナ国民2011人に対して行われたと説明した。また、ドネツィク・ルハンシク両州での実施は治安の観点から除外されており、ヘルソン州は当初実施予定だったが、治安問題から外されたという。国内避難民は回答者に含まれていると説明された。

写真:黄色いリボン運動


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