ゼレンシキー宇大統領、クリミア・タタール民族指導者ジェミレフ氏の80歳の誕生日に叙勲
チュバロフ・クリミア・タタール民族代議機関「メジュリス」代表がテレグラム・チャンネルで報告した。
チュバロフ氏は、「今、ウクライナ大統領のところから出てきたところだ。大統領は、ムスタファ氏に、ウクライナで最高の称号である『ウクライナの英雄』を付与する国家勲章を授与した」と書き込んだ。
動画:ゼレンシキー大統領(フェイスブック)
また、ゼレンシキー大統領は、フェイスブック・アカウントで、ジェミレフ氏に対してウクライナとクリミア・タタール人の自由の防衛につき謝意を伝え、同氏に「ウクライナの英雄」の称号を付与したと報告した。
その際同氏は、「強く、威厳があり、勇敢な方だ。民の自由の防衛に捧げられた人生。私たち皆が願っていることを私も祈念した。ウクライナの勝利と私たちの国の全ての場所のための自由をだ。そして、クリミア解放を近づけるためにあらゆることを行っている」と書き込んだ。
なお、11月13日、ムスタファ・ジェミレフ氏は80歳の誕生日を迎えた。
ジェミレフ氏は、1943年11月13日にドイツ占領下のクリミアにて生まれた。ソ連軍がクリミアに到来すると、1944年5月18日、ソ連政権によるクリミア民族全体のクリミアからの追放の際に、ジェミレフ氏一家もウズベキスタンに追放された。
青年期、ジェミレフ氏は、クリミア・タタール民族運動に参加し、民族のクリミアへの帰還の権利を巡って闘った。
1969年、ジェミレフ氏は、「ソ連における人権保護グループ」の共同創設者となる。同グループは、ソ連において最初の独立市民団体であった。その後、グループのメンバー15人の内11人が逮捕され、何年にもわたり拘禁されている。ジェミレフ氏も合計で15年にわたって拘禁されている。
ジェミレフ氏は、クリミア・タタール民族の団結とクリミア帰還のシンボルとして知られている。
クリミアがロシアにより占領された後もジェミレフ氏は民族の権利防衛のために活動を続けている。
ロシア政権は、ジェミレフ氏のクリミア入域を2034年まで禁止している。
写真:大統領府