ウクライナの5局統合報道番組「統一ニュース」の信頼が低下
キーウ国際社会学研究所が12月4日から10日にかけて実施した世論調査の結果を発表した。
発表には、「テレビマラソン『統一ニュース』への信頼は低下し続けている。2022年5月と2023年10月の間で、信頼している人の割合が69%から48%に低下していたが、2023年12月までには、その値は43%まで低下した」と書かれている。
同時に同報道番組を信頼していないと答えた人の割合は38%であり、19%は回答困難だった。同時に、信頼と不信を比べると、信頼の割合の方が引き続き多かった。
また、別の設問で「ゼレンシキー大統領を信頼しない」と答えた人の間では、統一ニュースのことも信頼しないと答える人の割合が多く、69%だった。他方、「ゼレンシキー大統領を信頼する」と答えた人の間では、29%が同番組を信頼しないと答えた。
同設問の回答では、大きな地方差は見られていない(信頼するとの回答はどの地方も42〜44%)。
今回の世論調査は、キーウ国際社会学研究所が2023年12月4〜10日にCATI方式(Computer Assisted Telephone Interviewing)でクリミアを除く全てのウクライナの地域の住民1200人を対象に実施したもの。回答者は18歳以上のウクライナ国民で、調査時に、2022年2月24日までウクライナ政権管理下にあったウクライナ領内に暮らしていた人物であり、2022年2月24日までにウクライナ政権が一時的に管理していなかった地域(クリミア自治共和国、セヴァストーポリ、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域)の住民は含まれていない。また、国外の国民も対象にしていない。
キーウ国際社会学研究所は、戦時という条件下では、前述の誤差にさらに一定の回答拒否が加えられると指摘しており、同時に回答結果はいずれにせよ高い代表性が維持されており、世論を十分理想的に分析することができるものだと評価している。