「ロシアの条件での譲歩は受け入れられない」=ウクライナ大統領府長官
ウクライナのイェルマーク大統領府長官は25日、ウクライナはロシアの条件での譲歩は受け入れられないとし、平和のために代償を払わなければいけないのは、侵略された国ではなく、侵略した国だと発言した。
イェルマーク大統領府長官がブリーフィング時に発言した。
イェルマーク氏は、「ウクライナの主権と領土一体性を脅威に陥れるような形は、いかなるものであれ私たちは受け入れられない。私たちは、ロシアの条件での譲歩は受け入れられない。侵略の犠牲者は平和のために(代償を)支払うべきではない。侵略者が再度の侵攻の能力を剥奪されねばならないのだ。そのために、私たちは、パートナー国や同盟国に、効果的かつ長期的に機能するフォーマットの模索を呼びかけているのだ。私たちは、ブダペスト覚書の教訓を学んだ。私たちは、そのために非常に多くの代償を払った。この戦争は、旧来の国際安全保障システムを全て完全に破壊した。今、新しいシステムの構築が必要である」と呼びかけた。
その上で同氏は、国際社会に、制裁強化、ロシアのエネルギーへの禁輸を呼びかけた。
さらに同氏は、ウクライナの領土一体性と主権について譲歩はあり得ないとし、ロシアは自分が犯した罪につき厳しい責任を取らされねばならないと発言した。
また同氏は、「私たちにとって、この戦争は、人民戦争だ。私たちは、主権についても、領土についても譲歩しない。今日、ウクライナは、欧州の聖杯なのだ。誇張なく。ウクライナは、現在の西側文明に命を与えた原則を再生しているのである。ロシアの目的は、ウクライナを滅亡させること。文字通りに」と発言した。
そして、同氏は、ウクライナが耐え抜くには、防衛のために具体的な物が必要だとし、「第1に、リアルタイムでの完全なインテリジェンス交換。第2に、重火器。私たちは、完全なレンドリースが必要だ。第3に、私たちは空を閉じねばならない。あるいはウクライナのための航空機、あるいは、民間インフラの防護を確実なものとする空の警察。あるいは、長距離防空システムだ。選択肢はある。残念ながら、政治的意志が今のところない」と発言した。