「ロシアとの戦争の終結シナリオは2つ」=ウクライナ軍情報機関トップ
ウクライナ国防省の情報機関「情報総局」のキリロ・ブダーノウ局長は、現在のロシア連邦との戦争の終結シナリオは、ロシアの分裂か政治首脳部の交代の2つの可能性があると指摘した。
ブダーノウ情報総局局長がウクライナのNV誌へのインタビュー時に発言した。
ブダーノウ氏は、1つ目の戦争終結シナリオはロシアが3つ以上に分裂することであり、2つ目はロシアの領土一体性が相対的に維持されたまま国家のトップが交代することだと指摘した。
その際同氏は、2つ目のシナリオとなる場合、ロシアの新首脳は、それまでの首脳は「病んだ独裁者」であったとして、これまでの首脳陣が行ってきたことを国として否定するだろうとの見方を示した。そして、その場合には、ロシアが現在占領している北方領土からケーニヒスベルクまでの領土を返還するだろうと指摘した。
その上でブダーノウ氏は、「これが2つの道だ。ロシアの軍事・政治首脳陣の大半は、これを知っている。正にそれが故に、皆が口にしている公式なレトリックのとは裏腹に、非常に多くの西側世界との対話の試みが行われているのだ。非公式なレトリックは(編集注:公式なものとは)全く異なる。彼らは自らの賭け金を失うことを恐れている。彼らは、それ(今の戦争)が非常に迅速に彼らにとってどのように終結するかを理解しているのだ」と発言した。
さらに同氏は、現在の戦争にてウクライナが勝利することへの確信を示しつつ、「プーチンに退路を残すことは戦略の一つではあるが、しかし、それはほとんど非現実的である。彼は全世界にとっての戦争犯罪者なのだ。これは彼の終わりであり、彼は自分で自分を袋小路に追いやったのである」と強調した。
なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略が続いている。