露軍攻撃によりミコライウ州で2名、ドネツィク州で6名の民間人死亡=各州情勢
5日のロシア軍によるウクライナ南部ミコライウ州への大規模砲撃により、住民が2名死亡し、建物、軍事・民間インフラが破壊された。
6日、ミコライウ州軍行政府広報室がフェイスブック・アカウントにて報告した。
発表には、ミコライウ地区にて、7月5日日中、およそ11時20分のペルヴォマイシク共同体ザシッリャ村への砲撃により住民1名が死亡、また7月6日2時20分、ネチャヤネ共同体ネチャヤネ村への砲撃があり、住民が1名死亡したと書かれている。
また、5日、オチャキウ共同体の海上で砲撃確認。クツルブ共同体への砲撃では、枯れ草が炎上。クヴィトネヴェ町では畑が炎上、5日日中シローケ共同体へ砲撃があり、住居、トラクターが破壊されたと報告されている。
写真:国家非常事態庁ミコライウ州総局(フェイスブック)
東部ドネツィク州のキリレンコ州軍行政府長官は6日、テレグラム・チャンネルにて、前日のロシア軍攻撃により同州住民が5名死亡、21名が負傷したと発表した。
キリレンコ氏は、「7月5日、ロシア人はドネツィク州民間人を5名殺害した。内、2名がアウジーウカで、1名がスロヴヤンシクで、1名がクラスノホリウカで、1名がクラホヴェにおいてだ。また、21名が負傷した」と書き込んだ。
なお、同氏は、2月24日以降の全面的侵攻開始から、ドネツィク州にてロシア軍により殺害された民間人は570名、負傷者は1494名だと発表した。ただし、これらの数字には、マリウポリとヴォルノヴァハの犠牲者数は含まれていないという。
また、ドネツィク州スロヴヤンシクのリャフ市軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、5日のロシア軍による同市に対する砲撃を報告した。
同氏は、「確認のとれた情報では、昨日の同市への大規模砲撃の結果、2名が死亡、7名が負傷した」と伝えた。
その他の地域の6日8時時点の州軍行政府の情報をもとにした報告書の概要は以下のとおり。
ルハンシク州(東部):リシチャンシク付近バフムート方面の行政境界線におけるウクライナ軍拠点への火砲砲撃が継続。ロシアは、「ミサイルテロリズム」を止めていない。制圧された領土では、「人民政権」なるものの形成が続いている。シェヴェロドネツィクでは、侵略者たちが「検察」を開設し、ウクライナ人反逆者を幹部に任命し、インフラ再生の真似事をしている。
フメリニツィキー州(西部):昨晩、ロシア軍は、同州へとミサイルを4発発射。防空舞台が内1発を撃墜、その破片がシェレチウカ地区へと落下。他3発は、フメリニツィキー地区の共同体の一つに着弾。爆発の結果、1名が負傷。死者なし。
スーミ州(北部):前日、ロシア軍が5つの国境隣接自治体を砲撃。ノヴァ・スロボダ共同体には迫撃砲砲弾が10発飛来し、家2軒と電線が損傷。シャリヒネ共同体は18発。無人機による爆発物投下あり。クラスノピッリャ共同体は、ロシア軍が銃と迫撃砲で攻撃、肥料庫が損傷。セレディナ=ブダ共同体は4発。犠牲者なし。
ドニプロペトロウシク州(南部):ロシア軍はまたクリヴィー・リフ地区を砲撃。シローケ共同体を砲撃。シェスチルニャ村で住宅が数軒損傷。犠牲者なし。
ハルキウ州(東部):ハルキウ市のノヴォバヴァルシキー地区、オスノヴヤンシキー地区、キーウシキー地区の行政庁舎へのミサイル攻撃あり。侵略者は、スコヴォロダ記念ハルキウ国立教育大学の校舎を砲撃。また、イジューム地区、ハルキウ地区、チュフイウ地区、ボホドゥヒウ地区を砲撃。州では、民間人が3名負傷(内1名児童)。
ヘルソン州(南部):砲撃と爆発継続。ベルスラウ地区で、畑と森が炎上。情勢は恒常的に厳しい。数百の自治体で水、電気、ガスが止まっており、携帯電話の電波やインターネットもない。火砲砲撃、多くの爆発で、ロシア軍はヴィソコピッリャ共同体とノヴォヴォロツォウカ共同体の社会インフラを破壊、隣接自治体の建物も損傷。ロシア軍と自称「地元新任命政権」はヘルソン州の風力発電をクリミアに接続すると発表したり、新学期に向けた準備を続けていると述べたりしている。
その他の州は相対的に平穏だった。