ウクライナはロシア側で戦う155人の中国国籍者を把握している=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は9日、ウクライナ政権はロシア側で戦う155人の中国国籍者を把握しており、それら人物のパスポート情報や配属先も知っていると発言した。

ゼレンシキー大統領が記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「中国問題は深刻だ。155人おり、名前、パスポート情報もある。ウクライナ領でウクライナに対して戦う155人の中国国民である。私たちは、情報を集めており、彼らの数はもっと、はるかに多いと思っている。その155人については、パスポート情報、どこから来たのか、彼らの中国の身分証明書、年齢など(編集注:が判明している)。また、配属先もだ。第70、第71、第255自動車化狙撃連隊などだ」と発言した。

また同氏は、ウクライナの関連当局は、彼らを雇用するスキームを把握していると指摘した。

その際同氏は、「スキームの1つは、ソーシャルメディアを通じてである。とりわけTikTokや、その他中国のソーシャルネットワークで、ロシア人が宣伝動画を拡散している。中国政権は、そのことを知っている。ロシア人は、中国のソーシャルネットワークを通じて、雇用についての宣伝動画を広めている。秘密の雇用ではないことが重要だ。もしかしたら、秘密のものもあるかもしれないが」と発言した。

さらに同氏は、中国国民が前線に贈られるスキームもあると指摘し、「それらの人はロシア連邦、モスクワへ到着する。健康診断には3、4日かかり、1、2か月訓練センターで過ごす。彼らはウクライナ領で戦っている。移住カードと決済システム『ミール』のカードを受け取り、そのカードで金を受け取っている」と発言した。

また、その際ゼレンシキー氏は、拘束した2名の中国人兵の具体的な情報についても言及し、「私たちのところの2名の中国国民について。ワン・グアンジュン、1991年生まれ。2025年4月4日にドネツィク州ビロホリウカにて第81独立空中機動旅団の兵隊によって拘束。中華人民共和国国民。チャン・レンボ(張仁波)、1994年2月5日生まれ。2025年4月5日、ドネツィク州タラシウカにて、第157独立機械科旅団によって拘束。これら2名は、ドネツィク方面で拘束された。私たちは、ウクライナ東部には他にもいると思っているが、しかし、事実に沿って見ていかなければならない。本件は、2つの異なる村、2つの異なる旅団のことだ。そして、ご存知の通り、旅団はかなり長い地点を維持している」と指摘した。

そして同氏は、この2名の人物はキーウの保安庁(SBU)のところへと搬送されたと伝えた。

同氏はその上で、「私たちは記者たちに彼らと話す機会を与えようと思っている。私は、それが適切だと思う。私たちが見ている限り、彼らは北朝鮮の拘束された者たちよりもおしゃべりだ。ところで、彼らについてだが、私たちは、1名は負傷により助からないと思っていた。適切な手術が施され、彼らは生きており、ウクライナにいる。私たちは、彼らを交換したい。私たちは、彼らをロシアに拘束されているウクライナ軍人とだけ交換する準備がある。私たちはそのようなシグナルを送ってきた」と発言した。