ウクライナ周辺の露軍部隊維持には1日約1000万ドルかかる=専門家

ロシア連邦がウクライナ国境沿いと被占領地クリミア・ドンバスに兵力約9万4000の部隊を維持するためには、1日あたり約1000万ドルの費用がかかる。

2004年から2020年にかけて、ウクライナ海軍副本部長を務めていたアンドリー・リジェンコ氏がウクライナ国営テレビ局「家」出演時に発言した

リジェンコ氏は、「確かにそれには相当な資金が必要だ。レズニコウ国防相が口にした数字を定数とすると、9万4000のロシアの軍人がウクライナ国境付近にいるとして、その規模の部隊を維持するには、一日あたり約1000万ドルかかり得る」と発言した。

同時に同氏は、その他の軍事作戦と比べた場合にはその額は相対的に大きくないとも指摘し、「アフガニスタンの連合国勢力の部隊の維持にいくらかかったかを調べてみた。2011、2012年のその作戦ピーク時の兵力12万の部隊には、一日で約3.3億ドルかかっていた。つまり、ロシアにとってウクライナ国境付近の部隊の維持は、それほど高いものではない」と発言した。

これに先立ち、ウクライナ国防相は、ロシア軍の侵攻の可能性があるのは1月末であり、現在ロシア軍部隊兵力9万3200人が国境沿いや被占領地に集結していると発表した。米ワシントンポストは、米情報機関の情報として、現在集結している露軍兵力は約7万と評価しつつ、1月にはこれが約17万5000人、大隊戦術群100個にまで増えた上で侵攻が始められる可能性があると報じた。ロシア政権は、侵攻計画を否定しており、ウクライナの武装を認めているとして欧米諸国を非難している。

米ホワイトハウスは、7日にバイデン米大統領とプーチン露大統領がオンライン会談を行う予定があることを認めている。