「露を刺激しないため」カナダ政府、ウクライナへの軍事指導官の追加派遣を見送り
カナダ政府は、ロシアを刺激することを回避するために、ウクライナへの軍指導官の追加派遣の案を見送った。
先週ウクライナを訪問したウェイン・エア加国防本部長官がカナダのグローブ・アンド・メール紙へのインタビュー時に発言した。
エア氏は、「UNIFERオペレーションで何をするか。それは、ウクライナへの長期的コミットメントを示すものだ。しかし、抑止と激化の間の均衡について、また相手の受け止め方について、非常に注意深くならねばならない。今回の場合は、牽引的役割は外交が担わなければならない」と発言した。
同氏はまた、ウクライナへのカナダ軍人数の追加派遣はロシアを刺激する可能性があるとし、「類似の場面では、何よりも外交が効果を出さなければならない。私たちは、非常に注意深くなる必要がある」と強調した。
さらに同氏は、「潜在的対抗者のことは常に真剣に受け止めなければならない」と述べた。記者から、カナダはロシアの脅迫を政策に考慮するのか、と尋ねられると、「歴史上、戦争は潜在的誤算から始まっている」と返答した。
これに先立ち、11月、グローブ・アンド・メール紙は、アニタ・アナンド・カナダ国防相がウクライナへのカナダ軍人数百名の派遣や黒海への軍艦派遣を検討していると報じていた。
なお、現在、ウクライナ領には、約200名のカナダの指導官が駐留しており、訓練ミッション「UNIFER」を通じてウクライナ軍人の訓練を行っている。