NATO5か国、ウクライナへの「パトリオット」等の追加防空システム供与を発表
米国、オランダ、独、伊、ルーマニア5か国の首脳は9日、ウクライナに対して「パトリオット」と「SAMP/T」5基をはじめとする各種防空システムを近々ウクライナに供与すると発表した。
ホワイトハウス広報室が5か国首脳共同声明を公表した。
共同声明には、「今日私たちは、ウクライナの戦略的追加防空システムを共同で供与することを発表する。その中には、米国。ドイツ、ルーマニア提供の『パトリオット』の追加バッテリーや、追加『パトリオット』バッテリーの運用を可能とするオランダやその他のパートナー国提供の『パトリオット』一部、イタリア供与の追加『SAMP/T』システムが含まれる」と書かれている。
そして5か国首脳は、これら5つの戦略的防空システムは、ウクライナの町、市民、軍人を守るのに役立つと強調し、「私たちは、これらシステムを迅速に活用できるように、ウクライナ政府と緊密に調整している」と伝えた。
さらに首脳たちは、今後数か月の内に、ウクライナに対して、「ナサムス」「ホーク」「アイリスティーSLM」「アイリスティーSLS」「ゲパルト」といった数十種類の戦術防空システムを提供する意向だと表明した。
加えて、カナダ、ノルウェー、スペイン、英国が、ウクライナへこれらのシステム供与において引き続き重要な役割を果たしていくとし、その他の多くの支援国も迎撃ミサイルの提供を支援すると書かれている。
その他、米国がウクライナのために、他の国への防空システム用ミサイルの納入順序を変更したことが喚起されており、これによりウクライナに今後1年間で数百の追加的ミサイルの提供が可能になると説明されている。
声明にはまた、「私たちは、ロシアのウクライナの町屋市民、重要インフラに対する意図的な攻撃を含むロシアの継続する侵略から、ウクライナが自衛できるように、ウクライナに対する追加的防空能力の提供にコミットしている」と強調されている。
なお、ゼレンシキー大統領は、7月9〜11日にワシントンで開催されるNATO首脳会議に出席するために、ワシントンを訪問している。ゼレンシキー大統領は9日、首脳会議ではウクライナはより多くの防空システムと戦闘機「F16」の供与と、追加の安全保証を求めて闘っていくと発言していた。
写真:ゲッティ