No candidate for block: lastnews ロシアとの合意の試みが長射程兵器や「パトリオット」の供与遅延をもたらした=ゼレンシキー宇大統領

ロシアとの合意の試みが長射程兵器や「パトリオット」の供与遅延をもたらした=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、全面戦争の期間に西側諸国の情報機関がロシアと合意を試みたことで、長射程兵器や防空システム「パトリオット」のウクライナへの供与の遅れを引き起こしたと指摘した。

ゼレンシキー大統領がAPへのインタビューの際に発言した

ゼレンシキー氏は、「私は、パートナーたちがある種のエスカレーションを引き起こす行動は行うべきでないと話していたのを覚えている。例えば、私は非常に長い間長射程で行動する可能性を追求してきたが、私はそれを与えられなかった。なぜなら、彼らがそれは『レッドライン』を越えることになるからだと述べていたからだ。それは何なのだろうか? ウクライナがロシア領深くの軍事施設を攻撃したら、あたかも、ロシアは代わりに何らかの攻撃をしてくるかもしれない、というものだ。彼ら(ロシア)は核などのメッセージで脅していた。それは、彼ら(編集注:西側とロシアの情報機関)が話し合っていたということを示している。なぜなら、米国や欧州の誰かが単に『深くのロシアの軍事目標を攻撃したら、ロシアが核兵器で攻撃してくるかもしれない』と述べることはできないからだ。彼らはどこからそれを得たというのだ? 夢で見たというのだろうか? 違う。彼らは話しているのだ」と発言した。

そして同氏は、パートナー国のそのような慎重さが重要な決定の採択の遅れや武器供給の停止を招いたと指摘した。

その際同氏は、「そのため時々決定採択に遅れがあるし、それがその後私たちの領土の喪失や、私たちの弱さや、武器供給の停止を引き起こしたのだ。防空でもそうだったし、パトリオットでもそうだった。私は、最初のシステムが私たちのところへ届くように非常に長い間作業をしていた。ドイツからのシステム供与すらも、米国が同意せねばならなかった。つまり、問題は間違いなくお金ではなく、政治的受け入れ、政治的意志だったのだ」と強調した。

また同氏は、ウクライナが戦場で主導権を握って、敵を撃退していた際、人々には大きな信念があったし、士気が高かったが、パートナー国は必要な量の武器を供与しなかったと喚起した。

そして同氏は、「私はパートナーたちを断罪しているのではない。私たちには自分の問題がある。しかし、それは、誰かが(編集注:ロシアと)ずっと対話をしているということなのだ。そして、対話とは譲歩であり、譲歩とは取引なのだ。そして、その舞台裏で行われている外交的取引が戦争の温度を少し下げる願望へと繋がるのだ」と指摘した。

例として同氏は、ウクライナのエネルギー施設がミサイル攻撃を受けた際に、反撃としてロシアのエネルギー施設への攻撃することを控えるよう、西側諸国が要請してきたことを挙げた。

その際同氏は、「私たちは、それを行わないようにと言われた。なぜか? なぜなら、今何らかの瞬間が見つかる可能性があるから、少しだけ静かに、もしかしたら、将来何とか合意できるかもしれないから、だという…。それは、皆が何かについてずっと話していることを示している。しかし、私は、ウクライナの背後で生じていたことはいずれも、望ましい結果をもたらさなかったと思っている」と強調した。