安い食料品に捏造投票率:ウクライナ保安庁、ドンバス被占領地「偽選挙」の様子を説明

ドネツィク・ルハンシク両州の被占領地域における「選挙」では、ソヴィエト連邦時代の伝統が再来している。具体的には、投票所で、パンや野菜を販売し、「テレビ」では捏造された「高い投票率」が伝えられている。

11日、ウクライナの保安庁が自らのフェイスブック・アカウントで伝えた。

発表には、「催し物が始まった。ドネツィク・ルハンシク両州一部地域(編集注:武装集団支配地域)におけるいわゆる選挙は、ソヴィエト連邦の『最高』の伝統の中で行われている。ロシアは、『正午までに得票率が50%以上だと発表せよ』との課題を定めている。テレビで『投票を望む人たちの行列』なるものを映し出すために、大規模な捏造が行われている。投票所には、通常より値段の安いパン、野菜、食用油の販売所が設置されている」と指摘し、投票所の様子の写した写真を公開した。

また、「携帯電話の通信が遮断、テロリストのいわゆる『中央選挙管理委員会』のウェブサイトも全く稼働していない」と伝えた。

なお、11月9日、ヴァシーリ・フリツァーク保安庁長官は、被占領下ドンバスにおける偽選挙の「当選者」なる人物はロシア大統領府にてすでに「投票率」が「計算され終えて」いると指摘していた。

これまでの報道にあるように、ドネツィク・ルハンシク両州被占領地域において11月11日、武装集団がいわゆる「選挙」を実施している。テロ組織「LPR」・「DPR」の「議会」決定により、武装集団の首長と「議員」が選出されるという。

ウクライナ外務省は、ロシア連邦占領政権が偽選挙を一時的被占領地域で行おうとしていることは、ミンスク諸合意の履行者である同国の自らの義務に著しく違反する行為であると発表している。