ウクライナ外務省:ロシアは占領したクリミアへの国際監視団のアクセスを認めなければならない

ウクライナ外務省は、ロシアはクリミア半島の人権状況監視のために国連の監視団のアクセスを認めなければならないと主張している。

15日、キスリツァ・ウクライナ外務次官が、国連安保理で開催されたクリミア占領5年経過に合わせた特別会合にて発言した。ウクルインフォルムのニューヨーク特派員が伝えた。

キスリツァ次官は、「ロシア連邦は、クリミアで経済・社会の発展が起きていると自慢しているが、一方で、国連人権監視団のクリミアへのアクセスは現在まで認めてない。シンプルな疑問だが、全てが上手くいっているというのであれば、なぜ国連にそのことを確認させないのであろうか」と強調した。

また同次官は、ジュネーブ条約は占領地に関する義務を定めており、ロシアは占領国として自らの義務を履行しなければならないことを強調した。

なお、今回、3月15日に開催された国連安保理における特別会合(アリア・フォーミュラ)は、一時的被占領下にあるクリミアの情勢についての議論のために開催されたもの。クリミアの占領から5年が経過したことに合わせて開催されており、国連安保理理事国だけでなく、国連の他の加盟国やNGOの代表者も招待された。ウクライナからは、外交官だけでなく、アフテム・チーホズ・クリミア・タタール民族代表機関「メジュリス」副代表、アリム・アリイェフ「クリミアの家」企画ディレクター、アイラ・バカリ・クリミア・タタール世界会議メンバー、ロシアに拘束されるウクライナ海軍軍人の一人の親族オリハ・オプリスコ氏がスピーチを行った。