米国・EU、OSCE監視団のクリミアへのアクセスを認めるよう呼びかけ
アメリカ合衆国と欧州連合(EU)は、欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)のクリミアと東部のウクライナ政府がコントロールを失っている宇露間国境へのアクセスを求めている。
28日、ウィーンでのOSCE常設理事会会合において、アメリカとEUの各代表団が主張した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ハリー・ケミアン米国OSCE代表代行は、「監視団を完全に機能させることは、ドンバス地方の平和確立に決定的な意味を持つ。SMMは、そのマンデートにより、ウクライナ全土に完全かつ制限のないアクセスを得なければならない。それはロシアとの国境沿いの地域も含まれるのだが、SMMはアクセスを制限されている。そして、それはウクライナ領であるクリミアにも関係することである」と発言した。
同代表代行は、SMMのアクセスが長期にわたり制限されていること、SMMの機材を使った活動が妨害されていることは受け入れられないと強調した。
また、EU代表団もまた、クリミアとウクライナ・ロシア間国境沿い地域を含む、ウクライナ全土へのSMMのアクセスを主張した。「私たちは、引き続き、SMMのマンデートにのっとった、自由で安全かつ障害のないアクセスを保障するよう呼びかける。それには、違法併合されたクリミア半島と、体系的にアクセス妨害を受けているウクライナ・ロシア間国境を含む」と発表された。
EU代表団は、ロシアが支援する武装集団がSMMの移動を妨害していることを喚起し、具体的に、2018年6月からSMMが武装集団のザイチェンコ付近検問所にて100回以上、ヴェルフニョシロキウシケ付近検問所で60回以上の移動拒否を受けたことを強調した。