欧州評議会議員総会の7国代表団、ロシア代表団権利回復に共同で抗議行動をとると表明
欧州評議会議員総会(PACE)の7か国の代表団は、ロシア代表団の権限・権利を無条件で回復する決定が下されたことへの抗議として、今後共同で行動していくことを発表した。
26日、イリーナ・ヘラシチェンコ最高会議第一副議長がフェイスブック・アカウントにて7か国代表団の共同声明を発表した。
今回、共同抗議行動に参加を表明したのは、エストニア、ジョージア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、スロバキア、ウクライナの7か国。
ヘラシチェンコ第一副議は、「ロシアがPACEの要求を履行していないにもかかわらず、無条件にロシア代表団の権利を回復したのは、欧州評議会の基本的価値とその憲章に反するものである」と主張した。
また、代表団は、今回のPACEの決定が「武力侵略、毒殺未遂、人権の不遵守、欧州における民主主義を不安定化する希求する国に対して、非常に誤ったシグナルを送っている」と指摘している。
声明には、「PACEが侵略や弾圧の犠牲者ではなく、侵略国を擁護することに関心を抱いている中、今日、私たち代表団は、欧州評議会がどのように私たちの国の国民の権利を守るかとの問いに対して、一切答えることができない」と述べられている。
さらに、7か国代表団は、欧州評議会が人々の信頼を失う中、欧州評議会の将来は概して危機におちいっていると強調した。
その上で、7か国代表団は、「私たちは自国議会の議員や政府と、PACEでの今後の会議における共通の行動につき協議すべく、自国へ戻ることにする。私たちは、新たに選出される欧州評議会議長の成功を祈願し、新議長が今週生じたこの前例のない信頼の危機の解決の道を見出すことを期待している」と強調した。
これに先立ち、24日、欧州評議会議員総会(PACE)は、ウクライナへの侵略を契機にPACE内の権限を剥奪されていたロシア代表団のPACE回帰を可能とする決議を採択していた。ウクライナ代表団は、投票後、抗議の意思表明として議場を去っている。