ウクライナは国連総会に内容の更新されたクリミア軍事化決議案を提出する=外務省

ウクライナは、内容の更新されたクリミア・黒海・アゾフ海軍事化決議案を国連総会での採択に向けて提出する意向がある。

ニューヨークの国連本部にて開催された記者会見「クリミア自治共和国・セヴァストーポリ(ウクライナ)の非軍事化・脱占領化・再統合:今後の挑戦」の際に、イェホール・ボジョク・ウクライナ外務次官が発言した。外務省が伝えた

発表には、同記者会見時にボジョク外務次官が、ロシア連邦によるクリミア半島と近隣海域の軍事化に関係する被占領下クリミア情勢につき報告したと書かれている。

報告時には、特に占領国ロシアがクリミア領内の核兵器インフラの利用を再開しており、核兵器輸送を可能とする機器・システムを展開していることに注意が向けられたとあり、これらの行動はウクライナによる非核国ステータス宣言を侵害するものだと指摘されたとある。次官はその際、同問題を放置することは地域・地球規模での長期的悪影響をもたらす可能性が強調したとのこと。

また、クリミアとその周辺海域での環境面での悪影響が生じていることも報告されたとある。

加えて、ボジョク次官が会見の際に、ウクライナ側は国連総会に内容の更新された「クリミア自治共和国・セヴァストーポリ市(ウクライナ)及び黒海・アゾフ海の一部の軍事化問題」決議案を提出するつもりだと報告したとあり、各国に対して同決議案を支持するよう要請したと伝えられた。次官によれば、同決議案の主な目的は、ロシア連邦に対してクリミアから同国の軍事力を全て撤退させ、一時的占領状態を終了させることにあるとのこと。

なお、2018年12月17日、国連総会では、「クリミア自治共和国とセヴァストーポリ市(ウクライナ)、黒海・アゾフ海の一部の軍事化問題」決議が採択されている。その際、賛成票を投じたのは、66か国。日本も賛成票を投じている。

写真:外務省広報室