停戦、兵力引き離し、被拘束者交換 ゼレンシキー大統領、合意内容を説明
ゼレンシキー大統領は、9日のパリにおけるノルマンディ4国(独仏宇露)首脳会談にて、停戦、兵力引き離し、被拘束者交換につき合意したと発言した。
ゼレンシキー大統領が同首脳会談後の共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
大統領は、「今日、ウクライナ、ドイツ、フランス、ロシア連邦は、多くのことを協議し、いくつかの非常に重要なことにつき合意した。一つ目は、ウクライナ東部の治安情勢の安定化のための緊急措置であり、ウクライナ東部の完全で、包括的で、無期限の停戦である。それは2019年内に開始されねばならない」と発言した。
大統領は、全ての問題の包括的な解決は、最も主要な要素であるウクライナ東部の治安が保障されない限りは不可能だと指摘し、東部の治安が確保された場合にのみ、政治問題の解決が可能となると強調した。
大統領はまた、首脳会談参加者たちは、欧州安保協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)が24時間監視を行えるようにすべく、SMMのマンデート拡大が不可欠であると指摘したと説明した。
また、ゼレンシキー大統領は、4首脳は、三者コンタクト・グループ(TCG)(編集注:宇露OSCEからなる協議グループ)が新たに3地点での兵力・機器引き離しについて議論することで合意したと伝えた。
大統領は、「TCG内で、3つの場所での追加的引き離し地点を議論することで合意した。この3地点は、全てのウクライナ人にとって重要な人道的な意味を持つ場所となる」と発言した。
更に大統領は、4首脳が地雷除去計画の刷新と実現も支持することを指摘した。
被拘束者交換については、ゼレンシキー大統領は、「参加者たちは、2019年12月31日までの被拘束者の『全員対全員』の原則での相互解放を支持している」と発言した。
大統領はまた、今回の首脳会談にて、被拘束者の完全なリストの検証が必要であること、国際赤十字委員会の代表者に、全ての被拘束者に完全かつ無条件のアクセスを与えることに合意したと説明した。
なお、12月9日、パリにて、3年ぶりのノルマンディ4国(独仏宇露)首脳会談が開催された。同会談の結果として合意文書が発表されている。