国連総会、クリミア人権決議を採択 日本も賛成
国連総会は16日、昨年から内容の更新された「クリミア自治共和国とセヴァストーポリ市(ウクライナ)の人権状況」決議を採択した。
ニューヨークの国連本部における総会本会議にて投票が行われた。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
投票結果は、賛成64か国、反対23か国、保留86か国となった。日本は、これまでのクリミア決議の投票時と同様、賛成票を投じている。
同決議には、ロシア連邦が占領下クリミアにて、クリミア・タタール系、ウクライナ系の住民やその他の民族・宗教グループに属する人物への差別を継続していることが強調されている。
また、ロシア連邦によるクリミアにおける人権侵害、併合の試み、一時的占領が非難されている他、半島住民に対するロシア国籍の取得強制、違法選挙の実施、クリミア住民構成の変更、民族アイデンティティの抑圧に注意が向けられている。
加えて、クリミアにて占領国であるロシアが自国の司法・行政を違法に確立していることが非難され、ロシアが占領地にて設置した機関や職が違法であることから、それらは「ロシア連邦占領機関」とのみ呼称すべきであると説明されている。
これに先立ち、11月18日、国連総会第3委員会にてクリミア人権決議案が採択されていた。
国連総会のクリミア人権決議は、2016年から毎年内容を更新する形で採択されており、今回の採択で5本目となる。また国連総会のこらら決議により、ロシア連邦は、ウクライナ領クリミアの占領国と定義されている。
また、12月7日には、国連総会は、クリミア軍事化決議も採択している。