サンドゥ・モルドバ大統領、ウクライナ訪問を総括
マイア・サンドゥ・モルドバ新大統領は、ウクライナ政権との対話を調整し、両国間関係の基本的問題だけなく、欧州統合という共通の計画についても議論することができたと発言した。
モルドバのニュースサイト「ニュースメーカー」が報じた。
またサンドゥ大統領は、ゼレンシキー大統領をキシナウへ招待したと発言した。
サンドゥ大統領は、今回の会談は、ウクライナ・モルドバ両大統領の5年ぶりの会談であったことを指摘しつつ、「会談自体がすでに対話調整の上での重要な一歩である」と強調した。サンドゥ大統領は、ゼレンシキー大統領と汚職や密輸との闘い、モルドバ・ウクライナ国境通行手続き簡素化、キーウ(キエフ)とキシナウを結ぶ現代的な高速道路の建設などにつき協議を行なったと説明した。
加えて大統領は、ドニステル(ニストル)川の新しい水力発電所建設についてもゼレンシキー大統領と協議したとし、「ドニステルを守るために、その件について対話を続けることが重要だ。私たちは、本件を扱う政府間作業部会を設置することを協議した」と発言した。また、欧州連合(EU)の専門家を加えた環境問題作業部会の設置も主張していると述べた。
大統領はまた、「その他、私たちは、ハイレベル対話の再開と、二国間問題の解決の大統領評議会の設置に合意した。輸出の相互自由化と、両国の輸送車が国境を特殊許可なく越えられるようにする手続きについて協議した。また、モルドバとウクライナの国民が(国内)身分証明証のみで国境を越えられるようにする可能性についても協議した」と発言した。
サンドゥ大統領はまた、ゼレンシキー大統領とウクライナ領にあるモルドバの国家施設をめぐる問題についても協議したとし、「私は、ウクライナ領内のモルドバの資産に関する捜査への協力を要請した。採石場、療養所、大使館に関する話だ。ゼレンシキー氏は、ウクライナの治安機関が調査すると約束した」と発言した。
なお、マイア・サンドゥ・モルドバ大統領は、1月12日にウクライナを公式訪問している。同訪問は、サンドゥ氏が大統領に就任してからの初の外遊であり、モルドバ大統領のウクライナ訪問自体も2015年以来の実現であった。
写真:ウクライナ大統領府