国会、経済保安庁設立法案採択 保安庁改革が前進
最高会議(国会)は28日、「ウクライナ経済保安庁」法案を第二読会で採択した。新設される経済保安庁へは、保安庁、国家会計庁、国家捜査局が有す経済犯罪捜査権限が委譲されることが予定されている。
最高会議議員242名が賛成した(過半数は226)。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
同法にて設立が定められている「ウクライナ経済保安庁」は、国家経済の機能を侵害する違法行為に対抗することが課題となる機関。機関の最大職員数は4000名と定められている。
これに関連して、最高会議は同日、保安庁(SBU)法改正法案も第一読会で採択した。
これらの採択を受け、大統領府は、SBU改正法案の採択を歓迎するヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領のコメントを発表した。
ゼレンシキー大統領は、SBU改正法案につき「その法案の採択は、ウクライナを欧州コミュニティに近づけるものだ。SBU改革における重要な一歩であり、国家は、経済自由化の道、ウクライナのビジネス実施の緩和の道を前進している」と発言した。
またミハイロ・ポドリャク大統領府長官顧問は、両法案採択についてウクルインフォルムに「本日、最高会議は、二つの決定を採択した。これらは一つで、ウクライナの法執行機関にとって歴史的転機となるものである」とコメントした。
同氏は、今回の決定の重要な点として「SBUの課題は、国家の安全の防衛に焦点が当てられる。SBUにとって本来的機能ではなく、個別のSBU職員によってビジネスへの圧力として利用される可能性があったもの(編集注:経済犯罪捜査権限)は剥奪される」と説明した。
同氏はまた、現在国家機関の機能についての再考が行われており、社会や経済への圧力を決定的に低めることが考えられていると発言した。
同氏は、「SBUは、特殊、特殊課題に指定される活動に集中することができる。他方で、経済保安庁は、力の機関というよりは、分析的機関となり、経済プロセスの清浄さ、透明さを保障する機関となる」と説明した。
同氏はまた、特殊機関がビジネスなどに活動に介入するような古い「旧ソ連的アプローチ」ではなく、分析的活動という正しいアプローチの方が、国家の経済上の安全に多くのものをもたらすことになるのだと強調した。
なお、今後、最高会議は、SBU改正法案の第二読会を行うことになる。