ロシアがウクライナから部隊を撤退させるべき時が来ている=米ホワイトハウス

サキ米大統領報道官は6日、米露首脳会談を7日に控える中、米国の外交努力の目的は、ロシアは軍の集結を止め、ウクライナ国境から部隊を撤退させるべき、とする西側の立場をまとめることにあると説明した。

サキ報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

サキ氏は、「私たちの目的は、ロシアにとって国境に集結させている自軍部隊を撤退させる時が来たこと、本件における正しい前進手段は外交であることを外交手段で伝えることにある。私たちは、プーチン大統領がさらに進むことを決めた際に行い得る経済制裁やその他の行動について大西洋間パートナーとともに緊密に作業調整を行い続ける」と強調した。

また、同日、米国防省のカービー報道官は、オースティン米国防長官が同日朝、同省幹部と会議を行い、ウクライナ・ロシア西部情勢を協議したと伝えた。さらにカービー報道官は、「私たちは、プーチン大統領が自国西部とウクライナ周辺にて増やし続けている追加的能力、追加的軍事能力を目にし続けている」と強調した。

これに先立ち、レズニコウ・ウクライナ国防相は、ロシア軍の侵攻の可能性があるのは1月末であり、現在ロシア軍部隊兵力9万3200人が国境沿いや被占領地に集結していると発表していた。また、米ワシントンポストは、米情報機関の情報として、現在集結している露軍兵力は約7万と評価しつつ、1月にはこれが約17万5000人、大隊戦術群100個により侵攻が行われる可能性があると報じた。他方で、ロシア政権は、そのような侵攻計画を否定しており、ウクライナの武装を認めているとして欧米諸国を非難している。

なお、6日、ウクライナのゼレンシキー大統領は、ブリンケン米国務長官と電話会談を行っている。その際、ゼレンシキー大統領は、平和的情勢解決プロセスには代替がないことを強調した他、ブリンケン米国務長官に対して、国境沿いの状況を報告した。また、双方は、7日の米露首脳会談後にゼレンシキー大統領とバイデン米大統領が電話会談を行うことで合意している。また、バイデン米大統領は6日、英国、イタリア、ドイツ、フランスの首脳とも本件につき電話会談を行い、立場を調整している。

7日(日本時間8日)には、バイデン米大統領とプーチン露大統領がオンライン会談を行う予定となっている。