ゼレンシキー大統領、マクロン仏大統領と電話会談実施 4国フォーマット等協議

ウクライナのゼレンシキー大統領は10日、マクロン仏大統領と電話会談を行い、ノルマンディ・フォーマット(独仏宇露)協議やエネルギー安全保障問題などについて協議を行った。

ウクライナ大統領府広報室が公表した

発表によれば、両首脳は、ウクライナ周辺の治安情勢につき協議を行った。ゼレンシキー大統領は、最近の情勢緊迫の中でフランスがウクライナを支持していることにつき謝意を伝えた。マクロン大統領は、ロシアによる軍事エスカレーションを背景にしつつもウクライナは均衡を保った立場を取っていると発言した。

また両者は、ドンバス情勢について協議を行った。とりわけ、ノルマンディ・フォーマットの協議プロセスの障害排除の問題に注意が向けられ、その際ゼレンシキー大統領は、ウクライナは同フォーマットにて活発な活動を続ける準備があると指摘した。

両者はまた、ロシア・ウクライナ・欧州安全保障協力機構(OSCE)の3者からなる三者コンタクト・グループ(TCG)の効果的な活動を再開する必要があると指摘した。マクロン大統領は、TCGにおけるウクライナの完全な停戦への回帰、被拘束者解放、通過検問地点開通のイニシアティブを支持すると表明した。

さらに両首脳は、欧州エネルギー安全保障問題、とりわけ、独露間新天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の否定的影響について協議を行った。ゼレンシキー大統領は、同プロジェクトは欧州の国々のエネルギー安全保障にとって特別な脅威をもたらしていると指摘した。両者は、LNGを考慮に入れた上で、欧州へのエネルギー供給源の多様化の重要性を強調した。

マクロン大統領は、ゼレンシキー大統領の重要改革の実施を肯定的に評価し、フランスは引き続きその努力を全面的に支えていくことを認めた。

両首脳は、12月15日にブリュッセルにて会談する際にこれらの問題の協議を継続することに合意した。

なお、12月15日、ゼレンシキー大統領は、ブリュッセルで開かれる東方パートナーシップ首脳会談に出席する際、マクロン仏大統領とショルツ新独首相と会談する予定。

写真:大統領府