ウクライナ外務省、ロシアの第105回自称「人道車列」のドンバス侵入に抗議

ウクライナ外務省は、ロシア連邦がウクライナ東部ドネツィク・ルハンシク両州一部占領地域へ自称「人道車列」を一方的に侵入させたことにつき、抗議の意を表明した。

23日、ウクライナ外務省広報室がコメントを発出した

外務省は、「12月23日、ロシア連邦は、ウクライナがこれまでに繰り返し表明してきた警告をまたしても無視し、ウクライナの公式な合意のないまま、ウクライナ国内法と人道支援送付の条件とモダリティに違反する形で、ドネツィク・ルハンシク両州一時的被占領地へと第105回となるロシア連邦のいわゆる人道支援車列を違法に侵入させた」と伝えた。

コメントには、その車列侵入はウクライナ政府がコントロールを失っている国境検問地点であり、ロシア側の検問地点「ドネツク」「マトヴェエフ・クルガン」を通じて実施されたと書かれている。その際、法的根拠がないことから、ウクライナ国境警備隊と税関職員は、手続きを行うことはできなかったという。

ウクライナ外務省は、本件につき、ロシア外務省に抗議の口上書を送付し、その際、ウクライナの主権に対する違法行為の実施を止め、国際法とウクライナ法を一貫して遵守するよう要求したと伝えた。

なお、ロシア連邦は、2014年以降、占領するウクライナ東部ドネツィク・ルハンシク両州一部占領地に断続的に「人道車列」と自称する積載物不明の車列をウクライナの同意なく断続的に100回以上違法に侵入させている。前回の104回目のいわゆる「人道車列」の侵入は、2021年11月25日に行われている。ウクライナ外務省は、本件につき繰り返し抗議の意を表明している。