ウクライナ外務省、日本の北方領土に関する立場を表明
ウクライナ外務省は8日、前日のゼレンシキー宇大統領による北方領土を含む日本の主権・領土一体性への尊重を確認する大統領令の発出とウクライナ最高会議による関連決議の採択に関する声明を発出した。
ウクライナ外務省が公式ウェブサイトに声明「日本の主権と領土一体性」を掲載した。
外務省は、「2022年10月7日、ヴォロディーミル・ゼレンシキー宇大統領は、ロシア連邦の占領下にあり続けている日本の北方領土を含む、日本の主権と領土一体性を大統領令第692/2022に署名した」と報告した。
また外務省は、同日のウクライナ最高会議による「日本の北方領土に関する国際社会への呼びかけ」を採択と、前述の大統領による大統領令への署名は、歴史的正義を回復し、ウクライナによる国際法の一般原則と規範へのコミットメントを確認する重要な行動だと指摘した
さらに同省は、現代世界には、国際法に反して他国の主権や領土一体性を侵害することを目的に力を行使することが可能な場所はないと強調した。
その上で、声明には、「ロシアは、侵略国として、ウクライナや世界のその他の国の主権国境侵害行為に関する全ての責任を負わねばならない」と書かれている。
その他、8日、クレーバ宇外相は、ツイッター・アカウントにて、「ウクライナは、ロシアに占領されている日本の北方領土を含めて、日本の主権と領土一体性を尊重している。ゼレンシキー大統領は、最高会議の投票に続いて、それが大統領の指示であることを確認した。歴史的事実、国際法、私たちの日本とのパートナーシップどおりのことだ」と書き込んだ。
これに先立ち、ゼレンシキー宇大統領は7日、ウクライナは、現時点でロシアの占領下にある北方領土を含めた、日本の主権と領土一体性への尊重を確認したとし、関連の大統領令に署名したことを発表していた。また、同日、ウクライナ最高会議は、北方領土問題において日本の立場への支持を表明した上で、国際社会に対して、北方領土の地位問題の解決を支持するよう呼びかける決議を採択していた。