ゼレンシキー宇大統領、G20首脳への演説で戦争終結に向けた10項目を提案

ウクライナのゼレンシキー大統領は15日、G20首脳へ向けたビデオ演説を行った際に、ロシアによる対ウクライナ戦争の終結に向けた10項目の提案を行った。

ゼレンシキー大統領がフェイスブック・アカウントにて、バリで開催されているG20首脳会談でビデオ演説を行ったことを報告した

ゼレンシキー氏は、「ウクライナの平和の公式がある。ウクライナ、欧州、世界の平和のためのものだ。そして、平和を確かに保証するために実現し得る、一連の決定(案)もある。私は、G20首脳会談に参加した際、そのような具体的かつ正直な決定を提案した。ウクライナは、世界の先進国に対して、私たちとともに平和の共同創設者となることを提案している」と発言した。

ゼレンシキー氏が戦争終結・平和の保証を目的に提案した10の項目は以下のとおり。

1.放射線・核の安全

2.食糧安全保障

3.エネルギー安全保障

4.全ての被拘束者と追放された人々の解放

5.国連憲章の履行とウクライナの領土一体性と世界の秩序の回復

6.ロシア軍の撤退と戦闘の停止

7.正義の回復

8.環境破壊行為対策

9.エスカレーションの防止

10.戦争終結の確認

ゼレンシキー氏はまた、戦後安全保障の構造の重要要素を確実なものとするための国際会議を組織することを呼びかけた。

さらに同氏は、「全ての反戦方策が実現された時に、戦争終結の文書は当事者により署名されなければならない」と発言した。

その他同氏は、「ミンスク3」のような文書が現れることはないとも強調した他、「G19」参加国に対して、「核の脅迫」は看過できないという明白な立場につき謝意を伝えた。

同氏は、「私たちは、ロシアを休ませ、戦力を増強させ、その後さらなるテロと世界の不安定化を始めさせるようなことはしない。ロシアが締結直後に違反するような、どのようなミンスク3も現れない」と発言した。

また、ゼレンシキー氏は、14日夜のウクライナ国民向けメッセージでは、「私は、数時間後にインドネシアのG19首脳会談の参加者に呼びかけの際にこのことを話す。それは非常に重要な国家の集まりだ」と発言していた